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最高裁の決定に、彫り師に対する敬意を感じた

《タトゥーを身体に施すことについて「反道徳的な自傷行為と考える者もおり、同時に、一部の反社会的勢力が自らの存在を誇示するための手段としてタトゥーを利用してきたことも事実である。

 しかしながら、他方において、タトゥーに美術的価値や一定の信条ないし情念を象徴する意義を認める者もおり、さらに、昨今では海外のスポーツ選手等の中にタトゥーを好む者がいることなどに触発されて新たにタトゥーの施術を求める者も少なくない。

 このような状況を踏まえて考えると、公共的空間においてタトゥーを露出することの可否について議論を深めるべき余地はあるとしても、タトゥーの施術に対する需要そのものを否定すべき理由はない》

©istock

 この補足意見に亀石弁護士は、「タトゥーへの理解が一般社会で前進することに大きな期待を寄せていた」という。

「最高裁の決定には、彫り師という職業に対する敬意を感じました。この判断をきっかけに日本社会において締め出しを受けてきたタトゥーについて、前向きな方向に議論が進めばいいなと期待していました。

ヤクザや反社会的勢力と結びつけるのはイメージでしかない

 今回のアンケートでは井岡選手のタトゥーに対して『ヤクザ、反社会的勢力をイメージさせる』『子供の教育上好ましくない』『スポーツにそぐわない』『威嚇しているようで怖い』などの声があったそうですが、時代は変化しています。反社会的勢力と明らかに無関係なファッションタトゥーを入れる人も増えていて、ヤクザや反社会的勢力と結びつけるのは、イメージでしかないのではと思います。

井岡一翔選手 ©時事通信

 また、今回の結果については、井岡選手がJBCの定めるルールに違反したことに対する批判もあると思います。ただ、ルールというのは時代の変化に応じて変わっていくべきものですが、日本人は国民性として、ルールには従わなければいけないという方が多い気がします。