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《五輪開催で恥をかく日本》「妻に怒られまして…」森喜朗会長の“恐妻家しぐさ”にみえる身内至上主義の“マフィア感”

2021/02/11
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アメリカでは、コルテス議員が共和党ヨーホー議員を批判

 さて日ごろの密閉された空間での振る舞いがオモテに出てしまい、ひとたび外から批判された「偉い人間」はある行動に出る。家族の利用である。

 冒頭で書いた森喜朗の恐妻家しぐさ。これと同じ振る舞いをしたケースは昨年アメリカにもあった。

 民主党アレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員が、自身に侮蔑的な発言をした共和党のテッド・ヨーホー議員の“恐妻家しぐさ”を批判していた。

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アレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員(左)、テッド・ヨーホー議員(右)©️AFLO

 侮辱発言を抗議されたヨーホー議員は、こう答えている。

「45年結婚しており、2人の娘がいる私は、自分の(するべき)話し方を理解しています。記者によって私がしたとされている悪口は、同僚に向けたものではありません。もしそのように解釈されているのであれば、誤解について謝罪します」

 妻や娘がいるから自分は大丈夫というアピール。

 これに対してオカシオ=コルテス議員は、

「娘を持つことが、男性をまともにするとは思いません。妻がいることで、まともな男性が作られるわけではありません。人に対して品格と敬意を持って接することが、まともな男性を作ります。まともな男性がなにかをしでかした時には、私たちすべてに言えることですが、まともな男性は全力を尽くし、そして謝罪するでしょう。面目を保つためではなく、選挙に勝つためでもなく、純粋に、自分がつけた傷を治し、認め、全員で前へ進めるように」

 とスピーチしたのだ。

アレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員 ©️AFLO

※女性議員のスピーチが大絶賛、妻や娘の存在が“まともな男性”の証明にはならない 2020-07-27(フロント・ロウ