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「ハーシスとCOCOAあわせて16億円の委託料を支払っている」

 しかし、そのために国民が払わされる「ツケ」は大きい。言うまでもなく、COCOAの開発・運営にかかる費用は国民の税金で賄われている。COCOAの運用を管理する厚生労働省コロナ本部保健班の担当者が語る。

田村憲久厚労省大臣 ©AFLO

「COCOAとハーシスの運用はパーソル社に委託しています。パーソル社とは2020年4月23日からハーシスの契約が始まり、そこに追加される形でCOCOAの運用を6月から委託しています。同社にはハーシスとCOCOAあわせて約16億円の委託料を支払っており、おおむね事業者に確認している範囲で、約4億円がCOCOA、残りの12億円がハーシスになると聞いております。その内訳については委託契約の範囲内で事業者側が配分を決めています。現在の契約は今年度末である3月までとなっています」

 つまり、COCOAについてはおおむね4億円の支出を見込んでいるが、その金額を超過した場合は、パーソル社と契約した16億円の予算の範囲内でさらなる支出があるということだ。

 前出の西田氏が語る。

ドイツではアプリ開発に約25億円、運用は月額3~4億円

「ソフト開発に関する一般的な費用として見た場合、この規模のアプリを運用する額として4億円で足りるとは思いますが、多いか少ないかでいえば少ない。ただ下限を下回っているかといえば、そこまで低価格ではないと思います。

©iStock.com

 例えば、ドイツで導入された接触確認アプリは、日本と同じくGoogleとAppleが開発したAPIを利用した仕組みです。単純に比較はできないかもしれませんが、ドイツではアプリの開発に2000万ユーロ(約25億円)をかけ、さらにその運用には月額3億~4億円が必要とされています。ドイツの例が適正な価格と言えるかどうかは議論があるでしょうが、アプリの運用には億単位で継続した金額が必要になるのです。日本においても、もっと潤沢な予算があればしっかりした体制を構築することができた可能性はあります」