森野・周平の二人三脚が暗黒のチームを救う
高橋周平、今6年目のシーズンが終わろうとしている。決して満足いくシーズンではない。ビシエド他、多数のケガ人が続出した結果、一軍招集されたといっても過言ではない。あと一歩二歩、レギュラーを任せるには力不足は否めない。来年もドラゴンズのユニホームを着てプレーするならばまさに土俵際に立たされた、後のないシーズンとなりそうだ。
そんな彼の救世主になるのではないかと期待してしまうのが来シーズンからコーチに就任する森野だ。迷える周平の気持ちを誰よりも理解し、自らの経験を活かせるはずだと。担当コーチ名も高橋周平特命コーチという肩書きにしてもよいぐらいマンツーマンとなって周平を男にして欲しいものだ。伝説にもなっている落合元監督から味わった2時間にもおよぶ失神ノックを再現するのもよいだろう。バットを持つ手が離れなくなるほど振り続けるバッティング練習等、徹底的に身体をいじめ、身体に叩き込む、いわば以心伝心によるレギュラー奪取への教えが、まだまだあまちゃんと評される周平には良い経験になろう。生きた教科書・森野を周平はページが擦り切れて読めなくなるまで学んでこそサードのポジション獲りが見えてくる。新米コーチの森野もそんな周平の姿を己の若い時の姿とダブらせ、力が入ることは間違いない。
百戦錬磨の森野のバッティングが来季から見られなくなるのは何ものにも代え難いほど寂しい。しかし森野の全てが周平に融合し、ニュー周平としてドラゴンズの新たなる打線の核となることを願ってやまない。ゲレーロの再契約難航が噂されている今、もし残留失敗したとしても周平がいるから大丈夫とファンから支持を得るぐらいの殻破りを果たしてもらいたい。コーチの初仕事としてはこれほどやりがいのあるミッションはないだろう。もう勝手に決めてしまっているが、それだけ周平という素材を活かしてもらいたい思いで一杯だ。だがもう旬は過ぎているかもしれない。腐っている部分だってあるかもしれない。そう思えば来年1年が勝負! 秋季キャンプからしごきにしごく姿をナゴヤ球場で見たい。ドラゴンズの暗黒時代に終止符を打ったのは森野・周平の師弟コンビだったと10年後に思い出話ができるように。
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