「男の犯行は酷いものでした。まず酒に睡眠薬を入れて男性を酩酊状態にさせ、男性の陰茎を咥えたり、自らの肛門に入れたり、その逆に相手の口や肛門に自らの陰茎を挿入した。そして、その様子を動画で撮影していたんです」(全国紙社会部記者)
無抵抗の男性への卑劣な犯行——。
2月18日、大阪地裁で行われた判決公判で、加害者である大阪市立我孫子南中学校の元教師・北條隆弘被告(42)が準強制性交等と準強制わいせつの罪に問われ、懲役20年を言い渡された。
被害者は300人規模。被害に気づいていないケースも……
裁判で有罪と認められた犯行の被害者は10人だったが、実際の被害者数は「15年以上にわたり、300人規模」(在阪社会部記者)だという。男性が被害者となる性犯罪事件としては前代未聞の規模だ。
北條被告が逮捕されたのは昨年9月だ。共犯の元会社員・矢上大助被告とともに、 東京都内のホテルで男性に対してわいせつ行為に及んだところ警視庁が同罪で摘発。北條被告の住まいのあった大阪市住吉区のマンションでの犯行の様子が記録された動画などが発見され、情報提供を受けた大阪府警が余罪を捜査した。
「押収された資料からは、次々に被害者が浮かび上がってきた。しかし、その多くが酩酊し抵抗できない状態で、自らの被害自体に気づいていないケースもあるとみられています」(在阪の社会部記者)
罪に問われた準強制性交等と準強制わいせつは、「準」と冠がつくが、罪の重さは強制性交や強制わいせつと同じ。薬物などで抵抗できない状態にさせた相手に対する性交とわいせつ行為を指している。北條容疑者はどのようにして、300人に対し、犯行を繰り返していたのだろうか。