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死体を隠したタンスからコーヒー色の腐汁が…青革ジャン社長の凄惨すぎる「死」の真相

2021/03/05
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2人を殺害しコンクリート詰めに

 3人は見学氏を解放して報復されることを怖れ、殺害を決意。テレビの同軸ケーブルを二重にして見学氏の首に巻き、2人がケーブルの両端を持った。代わる代わる30分ほど引っ張り、死んだと思って男性社員の殺害に入ると、見学氏がうめき声を漏らしたという。

 2人を殺害した後、暴力団顧問の名義で東大阪市の貸倉庫を借り、大型のタンス2棹とセメント類を購入。死体をそれぞれタンスに入れて貸倉庫へ運び、コンクリート詰めにして放置した。

 半年後、暴力団顧問が暴力事件を起こして逮捕された。貸倉庫に捜索が入ることを恐れた岡本死刑囚は、知人を頼り、死体入りのタンスを奈良県のゴルフ場造成地まで運んで埋めることにした。

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 7月の深夜、岡本死刑囚と知人は移動式クレーン車にタンスを乗せて運ぼうとした。しかし想像以上に重く、動かそうとしている間に外側のタンス部分が壊れた。コンクリートが露出し、そこからコーヒー色の腐汁が流れ出し、腐臭が倉庫内に充満した。ともかく1体だけ運ぶことにして、ゴルフ場造成地に着いてクレーン車の荷台へ上がると、コンクリート塊に銀バエが群がっていた。

©iStock.com

 翌日の夜、もう1体を運ぼうとした時はコンクリート塊が割れた。タンスにコンクリートを半分流し、死体を入れ、その上にコンクリートを流すサンドイッチ型にして詰めていたが、コンクリートが割れて死体が露出し、人の形をした上部のコンクリートが転がった。

 2体目を運んで埋めた後、岡本死刑囚は数日かけて倉庫内の臭いを取り、コンクリート塊を粉々にしようとしたが、どちらも果たせなかった。9月に入り、「悪臭がする」と住民が通報して犯行が発覚する。(「こんな僕でも生きてていいの」インパクト出版会)