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太陽光、風力、地熱…「2050年カーボンニュートラル実現」に向けた“逆転ホームラン”は現れるか

太陽光、風力、地熱…「2050年カーボンニュートラル実現」に向けた“逆転ホームラン”は現れるか

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古川(禎) よくわかってるじゃないですか(笑)。風力発電はもちろん、あらゆる再エネを飛躍的に伸ばさなければいけません。ただし、地味な地熱発電もお忘れなく(笑)。地熱発電は地球の内部エネルギー由来なので、太陽光や風力のように天候や時間帯の影響を受けない安定電源です。国内には原発23基分の潜在能力があり、日本の基幹電源となる可能性も秘めています。でも、ほとんど活かせていないのが現状です。

古川禎久氏(自民党衆議院議員)

「大深度地熱発電」のポテンシャルは?

 古川禎久氏は2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、従来の地熱発電に加えて、「大深度地熱発電」の研究開発に力を入れるべきだと語った。

古川(禎) 従来の地熱発電は地下1000~2000メートルの熱水を掘り当ててタービンを回すのですが、大深度地熱発電はもう少し深いところから熱だけを取り出して発電します。原理はいたってシンプルですから、遠からず実用化されるでしょう。純国産で無限の、夢の再生可能エネルギーです。日本がいちはやく、真っ先に実用化させる。そして世界に技術供与する。そうすれば地球温暖化問題の“逆転ホームラン”です。

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古川元久氏(国民民主党国対委員長)

古川(元) 風力も地熱も高いポテンシャルを秘めていると思いますが、それを十分に生かすには送電網の整備がカギですよ。例えば北海道の西側の日本海沿いは風力発電の適地ですが、送電網の整備が不十分です。発電事業者が自ら送電線を引かねばならず、莫大なコストがかかります。送電網はいわば「電気の道路」です。つまりインフラに当たりますから、事業者任せにせず、国が責任を持って整備していくべきです。

出典:「文藝春秋」3月号

「文藝春秋」3月号及び「文藝春秋 電子版」に掲載した座談会記事「日本列島『再エネ』改造論」では、日本の電源構成(エネルギーミックス)のあり方や、脱炭素に向けた地方自治体の取り組みに加えて、2030年代半ばまでにガソリン車の新車販売が禁止されることによって変革を余儀なくされる自動車産業の未来についても議論している。

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日本列島「再エネ」改造論
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