――それはテレビには映らない部分ですよね。具体的にはどういった仕切りをされるんでしょうか。
ラリー バラエティ番組は、バラエティに慣れていて空気が読めるようなお笑い芸人だけではなく、空気を読み慣れていないアイドルや俳優、大御所タレントなどもたくさん出演するものです。
そういう人たちが的外れなことを言ったり、本筋に関係ないところで盛り上がったり、進行に関係ないやりとりをしていると、どんどん収録が長くなってその場の空気が悪くなることもあるんですよ。
ですが浜田さんは締めるときはしっかり締めるので、やや強引にでも番組を進行させていくということを心がけているようです。MCとして進行に徹する部分も、番組スタッフの方には高く評価されているんでしょう。
若年層から40~50代まで、幅広い世代から支持
――他に、番組スタッフから起用される重要なポイントはあるんでしょうか。
ラリー あとは、ダウンタウンはテレビに出始めて30年以上経つ大御所でありながら、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)や『水曜日のダウンタウン』などのバラエティ番組は、今の若年層の視聴者にもとても人気があります。
一方で、『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ系・1997年に終了)や、初期の頃から『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』を観ていたような、若手の頃からダウンタウンを知っている40~50代の世代の視聴者もいますよね。
つまり、上の世代から下の世代まで幅広い層に認知・支持されているという点で、他に代わりがいない。その点も番組スタッフに評価されているポイントなのではないでしょうか。
ファミリー層にも安心の安定感
――お話を聞けば聞くほど、唯一無二の風格というものを感じます。
ラリー さらに今は、例えば『プレバト!!』(TBS系)のような、ファミリー層で観るような番組でも安心して起用できるキャラクターになってきました。
かつて、30代前半にMCとして活躍しだした頃は、大阪から出てきて「舐められたくない」というような意識もあったでしょうし、尖っていた部分はあったと思います。けれど今はもう落ち着いてきて余裕もあり、安定感がありますよね。
ただ、いまだに、カンペのめくり方が遅いスタッフなどには生放送でも本気でキレることもあります。段取りよく進めることへのこだわりが強いあまりに、そういう一面がたまに出てくるのかもしれません。