『世界一楽しい決算書の読み方』(大手町のランダムウォーカー 著)KADOKAWA

 ニトリとユニクロと無印良品のビジネスモデルはどう違うのか。ドトールとルノアールとコメダの収益構造に違いはあるのか。各社の実際の決算書を読み解くことでその問いに答えを出し、さらに知識ゼロの状態から決算書の読み方を学ぶ「会計クイズ」というユニークな手法で活躍している著者の本がヒット中だ。

「決算書に関する既存の類書は、専門用語や数字の羅列が多く、初めてそうした知識に触れる読者にとっては理解しづらいところがありました。著者のメソッドであれば、その課題を解決できると感じたんです」(担当編集の黒田光穂さん)

 著者は大手監査法人を経て独立し、「日本人全員が財務諸表を読める世界を創る」を合言葉に、会計に親しむイベントを主催。本書には、そのイベントで得た知見が反映されている。

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「イベントには、高校生、大学生、公認会計士、会社員、フリーランスの事業主などさまざまな立場の人が参加していました。それぞれの立場や持っている知識によって、決算書のどこに注目するのかが全然違う。その感じをそのまま本に落とし込むため、学習参考書や語学書によくある、先生役と生徒役のキャラクターの会話形式を採用しました」(黒田さん)

 読みやすさも手伝って、ネットの口コミから読者が広がり、現在は老若男女幅広い層に届いている。

2020年3月発売。初版7000部。現在14刷18万部(電子含む)

会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方

大手町のランダムウォーカー ,わかる

KADOKAWA

2020年3月28日 発売