「結婚することを認めるということです」――。昨年11月の秋篠宮さまのこのご発言で、眞子さまの粘り勝ちとも思われた小室圭さんとのご結婚問題。しかし、今年2月の天皇陛下のご発言で形勢一変。ご結婚問題は振り出しに戻ったとも言われている。
毎日新聞編集委員であり、秋篠宮との親交も深いジャーナリストの江森敬治氏が、天皇陛下の記者会見でのご発言を重く受け止め、寄稿した。
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「眞子内親王の結婚については、国民の間で様々な意見があることは私も承知しております。このことについては、眞子内親王が、ご両親とよく話し合い、秋篠宮が言ったように、多くの人が納得し喜んでくれる状況になることを願っております」
今年2月19日、誕生日を前にした記者会見で天皇陛下は、混迷する眞子さまの結婚問題についてこのように発言した。陛下にとって眞子さまは、弟の長女。言わば姪にあたる極めて親しい間柄だ。そのためもあってか、慎重な性格の陛下としては、かなり踏み込んだ発言だと感じた国民も多かったのではなかろうか。あれから約1カ月。静かに深く波紋を広げつつある陛下の発言の真意に、丁寧に迫ってみた。
18年2月6日に宮内庁が眞子さまの結婚延期を発表して、今年2月で丸3年が過ぎた。このとき公表した文書の中で、結婚は2020年に延期すると書かれていた。こうした経緯があり、「結婚」の時期に当たる20年の11月に眞子さまたちの新しい文書が公表された訳なのだ。
「多くの人が納得し喜んでくれている状況ではない」
この中で、「私たち2人がこの結婚に関してどのように考えているのかが伝わらない状況が長く続き、心配されている方々もいらっしゃると思います。また、様々な理由からこの結婚について否定的に考えている方がいらっしゃることも承知しております」と、この結婚に対する国民の批判を踏まえながらも、「私たちにとっては、お互いこそが幸せな時も不幸せな時も寄り添い合えるかけがえのない存在であり、結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です」と、結婚への強い思いを強調したのだった。
その直後、20年11月に行われた誕生日会見で秋篠宮さまは、「あくまで私の主観になりますけれども」と、断りを入れながらも、この結婚について「感じとしては決して多くの人が納得し喜んでくれている状況ではないというふうに思っています。で、そのことは娘も恐らく同じ気持ちを持っていると考えております」と、述べた。
「多くの人が決して納得して喜んでくれる状況ではないと思うというふうに先ほどおっしゃっていましたけれども、そのために、以前、殿下が指摘されていたその問題をクリアして解決することが必要との考えについては今は、どのようにお考えでしょうか」と、記者から突っ込まれた秋篠宮さまは、次のように補足した。