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女性に物を買い与える“貢ぎ癖”があった

 一方の志村さんは、川上に歴代の交際相手を丁寧に紹介していたという。

「志村さんはなぜか、お付き合いする女性の方を私に紹介してくれて、一緒に飲んだりもしました。頻繁に飲んでいた頃だけで、3人は紹介されました。そのうち2人は、女性の方が志村さんに夢中でした。でもやっぱり、志村さんは女性のほうが熱を上げると少し距離を置きたくなる。飲んで酔ってくると、志村さんは交際相手について『続けていけない』って愚痴ることが多かったです。飲んでいるときに、志村さんが『いい子なんだよね』って言って連れてくる子は、すごく可愛らしくて癖のない子ばかり。プライベートでは疲れたくないのかな、と感じました」

スウェーデンのロケにも一緒に出かけた(川上さん提供)

 女性に優しすぎる志村さんを見かねて、川上が思わず説教したこともあった。

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「志村さんって、女性に物を買い与えてしまう“貢ぎ癖”があったんですよ。明らかに志村さんのことを1番に考えていないような女性が近寄ってきても、甘えられると三越の外商さんを呼んで、ティファニーのアクセサリーだったりとか、彼女の好きなものを買ってしまう。志村さんがあまりにもデレっとしてたので、叱ったこともあります(笑)。それでも志村さんはどこかうれしそうで、そんな自分も含めて好きだったみたいですね」

コントで震えていた志村さん

「8時だョ!全員集合」「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」(以上、TBS系)、「ドリフ大爆笑」「志村けんのバカ殿様」「志村けんのだいじょうぶだぁ」(以上、フジテレビ系)と、長くゴールデンタイムの番組に出演していた志村さんだったが、1996年には初めて深夜帯の番組「志村X」に挑んだ。

 40代半ばを迎えていた志村さんにとっては、正念場となる新たなスタートだった。その番組に、志村さんから直々に出演をオファーされたのが、同番組で夫婦役を演じることになる川上だった。

「飲み友達になって3年くらい経っていた1996年、それまでかしこまって話したことはなかったんですが、急に志村さんから『話したいことがあるので時間を取ってほしい』と言われて。

 麻布十番にあるイタリアンに行ったら、2人きりなんですよ。ちょうどその時、私は婚約してたので『結婚しないでくれ、って言われたらどうしよう』と少し考えました(笑)。そしたら、志村さんが『深夜番組を初めてやるんだけど、見てる人にはすべてアドリブに見えるような、ドラマとコントの間くらいの番組をやってみたいんだよ。芸人じゃなく女優さんとやりたくて、一緒にやりませんか』というお話でした」