1ページ目から読む
2/2ページ目

好成績を残した2013年のメンバーはどんな感じだったのか

 ここでまた調べたくなるネタが1つ生まれた。下克上での日本一に輝いた2010年よりも、ゴールデンウィークに好成績を残した2013年のメンバーはどんな感じだったのか。6連勝目の5月6日、ソフトバンク戦の投打成績も調べてみた。

<打者>
1(二)根元 5打数2安打1打点 打率.281
2(左)角中 5打数3安打2打点1盗塁 打率.295
3(一)井口 5打数2安打1打点 打率.311
4(指)サブロー 2打数0安打 打率.213
5(右)清田 5打数0安打 打率.213
6(遊)鈴木 4打数1安打 打率.330
7(三)細谷 3打数1安打1打点 打率.194
8(捕)川本 4打数1安打 打率.195
9(中)岡田 3打数1安打 打率.239

<投手>
○阿部 6回1/3 97球4安打2奪三振 防0.00
H 服部 1/3回 8球1安打1奪三振 防0.00
H 中郷 1/3回 6球0安打 防3.38
松永 1回 23球3安打1奪三振2失点 防1.72
S 益田 1回 6球0安打1奪三振 防0.00

ADVERTISEMENT

参考:https://www.marines.co.jp/gamelive/stats/2013050601/

 とりあえず、ライトじゃないけど「4番サブロー」って時点で少々興奮してしまう。あと余談だが相手先発は森福……ってリリーフ以外でも投げてたのか、意外過ぎる。

 ぼんやりとした記憶はあるが、2010年と比べて投手力で勝ちをものにしたスタイルを象徴するような成績だ。

サブロー ©文藝春秋

 試合を簡単に振り返ってみる。2回に根元のタイムリーで先制すると、1-0とリードした3回には井口が3号本塁打、4回には角中のタイムリーと着実に加点している。この年のドラ1ルーキー松永、そして今もクローザーを務める益田がしっかりと締めて、阿部にプロ初勝利をプレゼントした。なかなかドラマ性のある試合でゴールデンウィークを締めくくった。

 なおこのシーズン、ロッテはレギュラーシーズンを3位で終えた。CSファーストステージで西武に2勝1敗で勝ち上がり、ファイナルステージでは楽天と対戦した。“下克上再び”の機運が高まったものの「24勝0敗1S」という恐るべき成績を残した田中将大らに屈し、1勝4敗で敗れた。

 とはいえゴールデンウィークで勢いに乗って6月終了時点まで首位をキープしたし、Aクラス入りを果たせたことも事実である。それならやっぱり今年も勝ち星を先行したい、いやファン目線でぜひとも勝ちまくってください、という次第だ。

 考えてみれば2020年の緊急事態宣言は、ファンも選手もステイホームを強いられ、プロ野球も開幕延期を余儀なくされた。プロ野球のないゴールデンウィークだったという事実の重さに、あらためて気づかされる。

 それを踏まえれば「ロッテの試合を見ることはできるんだ!」と捉えたほうが(お上に言いたいことは色々あれど)、前向きにゴールデンウィークを過ごせるような気がしてきた。

 ということで……2021シーズンは「ゴールデンウィーク中に勝ち星を積み上げるロッテ」の姿をテレビ(今どきは配信でも)で堪能したいところだ。

◆ ◆ ◆

※「文春野球コラム ペナントレース2021」実施中。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイト http://bunshun.jp/articles/44435 でHITボタンを押してください。

HIT!

この記事を応援したい方は上のボールをクリック。詳細はこちらから。