Aさんが差し出した当時のLINEのやり取りには、中川の“言い訳”が並んでいた。
《麻薬取締法違反!》
《不起訴でてきたから 前科はつかなかったよ!》
《なんか 身に覚えがないんだよね。顔見知りの外人に ペルーの漢方渡されて、それ持ち歩いてたら それがインドールとかいう麻薬だって!》
《使ってないよ、ふつうにカバンに入れて持ってた! お茶っぱみたいなやつ! 大麻ではないし、まじで漢方だと思ってたw》(すべて原文ママ)
「海外からの輸入というか卸のような仕事をしていると真理紗から聞いていたので、外国人との繋がりがあったのかもしれません。薬物を使っていたのか使っていなかったのか真偽は分かりませんが、2019年の時は結果的に不起訴だったので、本人の言う通り巻き込まれただけなのかなと思っていました。ただその頃から言動がおかしくなってきて、『野宿しててさ』『もう風俗やる!!』と言っていたこともあります」
「今思えばあれは覚せい剤のことだったのかも…」
中川被告は以前から不眠症を患っており睡眠薬を常用していた。Aさんも過去に睡眠薬を使用していた時期があり、相談を受けていた。その中で、問題の言葉が出てきたという。
「逮捕されてからはそれまで以上に薬が手放せなくなっていたようで、『自分と薬しか助けてくれないよ』ということも言っていました。精神安定剤や睡眠薬のどれが効く、というような話の中で真理紗が『レキサルティあげるよ』『あと、もっといいの。あげる。』と意味深なことを言ったんです。その時は深く考えなかったのですが、今思えばあれは覚醒剤のことだったのかもしれません。あの時私が気づいていたら事故は起きなかったのかもしれないと思うと、いたたまれない気持ちになるんです……」
3月15日、東京地裁は「被告は不合理な弁解に終始し、自分のした行為や責任に向き合おうとせず刑事責任は重い」と指摘し懲役5年の実刑判決を言い渡した。元夫のAさんも中川に対して「まずはしっかり罪を償ってほしい」と切に願っている。