「滝沢氏は、同世代のジャニーズJr.をトップとして束ねるなど、たしかにカリスマ性はあります。ただ、それも全てはジャニーさんの寵愛があってのこと。ジャニーさんが滝沢氏を自分の後継者と考えていたのは確かですが、滝沢氏個人に事務所をまとめる力量が備わるにはもう少し時間が必要でした。そういう意味では、経営者としての実績を積み上げる前にジャニーさんが亡くなってしまったことが、滝沢氏の不幸でした。バックにジャニーさんのいない滝沢副社長だけでは、先輩のジャニーズとの関係構築も難しく、後輩たちに対しても説得力が足りないのです」(女性誌編集者)
事務所内の規律が緩んでいる影響は表からも見てとれる。草彅が日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した翌々日の「サンデーLIVE!」(テレビ朝日系)で、キャスターを務める東山紀之(54)が「(草彅)剛、よかった。乗ってるよね。彼らの歌みたいにオンリーワンになって来た」と、SMAPの「世界に一つだけの花」の歌詞を引用して笑顔で祝福している。「事務所を辞めた草彅を褒めるなど、メリー氏がにらみを利かせていた頃ならば考えられないことだった」(テレビ局関係者)と言われており、芸能界の転換を感じさせる“事件”だった。
草彅の受賞を扱わなかった新聞も
さらに、ジャニーズの影響力が低下していることを示したのは、日本アカデミー賞だけではない。2月23日に発表されたブルーリボン賞でも、草彅は「ミッドナイトスワン」で主演男優賞を獲得しているのだ。
ブルーリボン賞は在京スポーツ新聞7社の映画担当記者で構成される「東京映画記者会」が主催している。つまり、普段はジャニーズに忖度しまくりのスポーツ紙もジャニーズに反旗を翻したことになる。
「ひとくくりにスポーツ紙と言っても、ジャニーズに対する距離感は大きく違います。大手はジャニーズから受ける恩恵が大きいので忠実ですが、小さいスポーツ紙はほとんどジャニーズに便宜を図ってもらえないので、それほど忠誠心もありません。なので、授賞式翌日の紙面には新聞社ごとのスタンスが如実に表れていました。ジャニーズが連載しているスポーツ紙は、草彅の受賞などなかったように主演女優賞の長澤まさみ(33)を大きく取り上げていましたよ(笑)。日本アカデミー賞の時も紙面では草彅の写真を使わず受賞者の欄に名前を書いただけのところもあります」(スポーツ紙芸能デスク)