そもそも現在のジャニーズの威光は、平成最大のアイドルグループ・SMAPによって築き上げられた部分が大きい。ジャニーズ事務所の顔色を窺うスポーツ紙記者の中にも、SMAPの育ての親である飯島氏に世話になった人が数多くいるのだ。
「2016年にSMAPが解散して『新しい地図』の3人が離脱して以降、ジャニーズ事務所はスターの退所やグループ解散が続いています。錦戸亮(36)、中居正広(48)、手越祐也(33)、山下智久(35)ら全国区の知名度を持っていたタレントが次々と抜け、嵐の大野智(40)も活動休止、3月いっぱいでTOKIOの長瀬智也(42)、11月にはV6が解散して森田剛(42)も退所が決まっています。タッキー副社長の指揮下でKing&PrinceやSnow Man、SixTONESは頑張っていますが、SMAPや嵐のような国民的スターには遠く及ばない。今のジャニーズに、テレビ局がどうしても欲しいタレントはほとんど残っていないんです」(ワイドショー関係者)
“普通の事務所”になりつつあるジャニーズ
一方、ジャニーズの呪縛から解き放たれた草彅は、NHK大河ドラマ「青天を衝け」で徳川慶喜役を演じて、改めて存在感と演技力を示している。
「草彅の連続ドラマへの出演は、2017年の『銭の戦争』(フジテレビ系)以来、4年ぶりです。それだけジャニーズの力が強かったわけですが、これからは急速に“普通の事務所”になっていくでしょう。とはいえ固定ファンは健在ですし、昨年11月の『嵐フェス2020』で、配信でもファンがお金を払ってくれることが証明されて経営的には盤石です。わざわざ競合相手を潰さなくても稼ぐ力はあるので、これからは自社のタレントの魅力を磨くことに集中して欲しいですね」(スポーツ紙芸能デスク)
ジャニーズのメディア支配が終わり、新時代の芸能界のパワーバランスを示した草彅の日本アカデミー賞受賞。俳優たちがフェアに評価される時代が来るとすれば、それは誰にとってもいいことなはずだ。