『週刊文春』2025年4月17日号で、巻頭カラーグラビア「原色美女図鑑」に8度目の登場を果たした比嘉愛未。今年3月末、芸能事務所「コンテンツ・スリー」に所属すると発表した。「20年前に上京して来た時の様に、新しい世界に挑む様な気持ちで、新しい挑戦をしてみたい」と決意表明をした彼女が描く、これからの“誰も見たことがない比嘉愛未像”とは。 (全3回の1回目/続きを読む)
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35歳を過ぎて再び目覚めた“野心”
——「原色美女図鑑」にご登場いただくのは、今回で8回目です。これまでも鎌倉などでロケを敢行してきましたが、今日は都内から2時間以上かけて群馬音楽センターまでお越しいただいて。
比嘉愛未(以下、比嘉) いえいえ、とんでもないです(笑)。でも本当にここまで来たかいがあったぐらい、この建物のアート性がとても素敵で。多分、築40年近く経ってますよね?
——1961年開業だそうです。
比嘉 すごい! それなのに古さを感じないどころか、逆に新しい感じ。ひとつひとつの空間にストーリーがありますし、衣装のデザイン性も相まって、自分の存在を誇張しなくても、ただそこにいるだけで作品として成立するんだなって。アートと調和できたようでとても楽しかったです。
——実は今回の撮影は、事務所を変わられてから、初のお仕事ということで。
比嘉 はい、大事な一歩目です。通算8回目の登場なのも、末広がりで縁起がいいなって。
——しかもここ群馬音楽センターでは、撮影直前まで卒業式が開かれていました。比嘉さんの門出にぴったりですね。
比嘉 春って、別れとスタートと出会いの季節でもあって……。でもなんだろう、不思議と怖くない。ワクワク感の方が大きいですね。
——心機一転を決意したきっかけは?
比嘉 本当にありがたいことに、役者としてこの20年、数多くの作品に出させていただいて。演じることや撮影現場がただただピュアに好き、その気持ちでひたすらやってきました。
けれども、35歳を過ぎた頃、与えられるチャンスやステージが、自分が思っている以上にグッと上がったのを感じたんです。主演作をいただけたり、今までお仕事をご一緒してきた方々から「次はこんな比嘉愛未を見たい」と新しい役柄のオファーをいただいたり。
「私はここでいい」と思っていた自分のポジション、その価値観がガラッと変わったんですよね。もっと上を目指したい、まだ見ぬ場所に行きたい、と。まさかこんなにも強い向上心……いっそ“野心”ともいうべき感情がまた目覚めるなんて、自分でも驚きました。