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事細かに話させて反省させようとする

5.「きちんと筋道立てて説明して下さい」

 丁寧に話を聞くことが上司の仕事だと思うあまり、無理に話を聞き出そうとするケース。失敗したことを事細かに話させて反省させることが新入社員の成長にプラスに働くとは限らない。聞き出そうとすることでかえって落ち込ませたり、マイナスの感情を強くさせる可能性があるからだ。慕われない上司は反省させればことは済んだと考えやすい。必要なのはその後なのだ。気持ちを前向きにさせ次の仕事にどうつなげるか考えさせ、必要なら具体的にアドバイスすることが重要になる。

 そのアドバイスも自分の得意なゴルフや野球、将棋にたとえてしまうと、やらない新入社員にはさっぱりイメージが掴めない。自分にとってわかりやすいではなく、相手にとってイメージしやすいことが上手なアドバイスのポイントだ。

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©文藝春秋/©iStock.com

 慕われない上司は新入社員がどう考え、どう感じているかを自分が判断している。胸襟を開いていつでも部下を受け入れ、なんとか一人前にしたいと思っているが相手の視点に立っていない。会社という組織の枠組みやルール、仕事のルーチン、ビジネスマナーという枠の中で適応していればいるほど、自分の視点に新入社員が合わせるのが当然になっている。

 新入社員に慕われていないかもしれないと感じているなら、こんな言動をする上司になっていないか自らを省みる必要があるだろう。