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「あなたは石を持ったほうがいい」

 橋田さんは中高生の頃から、オカルト雑誌『月刊ムー』を愛読するムー民だった。その影響で、学生時代から占いやパワーストーンには興味があったという。

「占いも好きだったし、雑誌の広告欄に載っている『開運の石』とか『お金持ちになれる財布』もすごく欲しかったけど、子どもの頃は手が出せなかったんですよね。社会に出てお金が自由に使えるようになってからは、まず占いに行き始めました。そこで『あなたは石を持ったほうがいい』と勧められて、初めて数珠を買ったのがはじまりです」

 占い師の勧めで20代後半に数珠デビューを果たした橋田さん。その際、占い師に相談した内容は、至ってシンプルなものだったそう。

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「当時はとにかく女性にモテたかった。初めは、その占い師にモテる方位を聞き、指定された方角にある物件に引っ越すと女の子が頻ぱんにうちに来るようになったんです。『もっとモテたい』と伝えたら、庭にゼラニウムを植えるように指示されて即実行。すると、ナンパの成功率が格段に上がったんですよね。本当に占いが当たったことに驚いて、さらなるモテを期待して勧められた3万円の数珠を買いました」

 また、数珠をつけていると“パワーストーン好きな女性と会話が弾む”という副産物も得られたため、彼はその後もさまざまな数珠を身につけるようになる。

 数珠の恩恵を受けた橋田さんだったが、最近は数珠をつけない日が増えているという。その理由は……。

「結婚をしたんですよ。当初の目的が“モテ”だったのもあって『家族もできたし、もういいかな』と。それに、石は持ってるだけでは悪い気が溜まってしまうので、定期的に30分間流水にさらしたり、月光浴をさせたりして“浄化”する必要があるんです。石のメンテナンスも少し億劫かな。でも最近は体調面に不安があるので、健康にいい石があればほしいですね」