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なぜ中高年男性は"数珠ブレスレット"を巻くのか「周囲に止める人がいない」「モテたくて…」

2021/04/16
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うまくいってもいかなくても“石のせい”

 映像編集の仕事をしている園田悟さん(仮名・51歳)。彼が、数珠に出会ったきっかけは“仕事”だった。

「30代後半の頃、占い関係の仕事を受けたときに取引先との付き合いで3000円の『タイガーアイ』の数珠を買いました。もともと子どもの頃からパワーストーンに憧れはあったし、腕時計みたいな感じでつけるのもアリかな、という気軽な気持ちでした」

 当初はファッション感覚で数珠を身につけていた園田さん。しかし、ひとつ買うとまたひとつ……と、徐々にその数を増やしていったそう。

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「最終的には10本以上になりましたね。数珠を買うたびに値段が上がっていったので金銭感覚が鈍っているかもしれませんが、最高額でも2万円なので、あまり高いものは買ってないです。それはタイチンルチルという石で、水晶の中に細かい金色の鉱物が閉じ込められている金運アップのパワーストーンです」

 数珠の効果に淡い期待を寄せつつも、別の目的で身につけている、と園田さんは話す。

「仕事で行き詰まったり、何かを決めたりするときに『これがうまくいってもいかなくても全部“石”のせい。後悔しない決断をしよう』と思うようになりました。何があっても全部石に責任を取ってもらってます(笑)。ただ、そう考えると気がラクになるので、自分にとってはプラスの存在なのかもしれません」

 数珠に意味を持たせるのも本人次第、石との付き合い方は十人十色だ。身近にいる数珠おじさんに話を聞いてみると、意外なエピソードが聞けるかもしれない。

なぜ中高年男性は"数珠ブレスレット"を巻くのか「周囲に止める人がいない」「モテたくて…」

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