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谷原章介48歳が明かす妻の本音「外面がいい!また好感度あげてふざけるなっ!」

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男性モデルは「ナポリタンについているパセリ」みたいなもの

 モデルになってからも、決して「売れっ子」ではありませんでした。雑誌「メンズノンノ」の専属モデルも2年間やりましたが、表紙は一度もできなかったし、後ろのモノクロページで「浴衣の着方」特集のモデルをやったりしていました。

「メンズノンノ」をやめた後は、ギャラの良い「チラシのモデル」もやりましたよ。

「きょうの料理」のナビゲーターをつとめる。後藤繁榮アナと NHKEテレ「きょうの料理」提供

 雑誌の撮影だと、1カット撮るのに、フィルムを2~3ロール贅沢に使うんですが、チラシだと、100カットくらい撮るので、1カット3枚~5枚でカメラマンのOKを貰わないといけない。だから、一発OKの出る“かっこよく撮れる決め型”みたいなものを、必死で研究して……。それですごく鍛えられたと思います。

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 でも、20歳になった時、ふと、ずっとこの仕事をやっていて、将来、家族を養えるのかなと、思ったんです。

 モデルの世界は、やっぱり女性優位。雑誌も広告も女性向けのものが多いし、そもそも男性モデルって、「ナポリタンについているパセリ」みたいなもの(笑)。でも、役者の世界なら男女の差がそんなにないんじゃないかと思って、今度は役者の勉強を始めました。

 23歳で、映画『花より男子』のオーディションに受かって、俳優デビューしました。それまでは、わりと何をやっても器用にこなせる自信があったんですが、それを打ち砕かれたのが“演技”でした。役者なのに演技が下手で「ロボット」みたいだと言われたりもしました。案の定、その後、しばらく仕事もなく、辛い時期が続きましたが、でも、その時期があるからこそ、今もいただいた仕事は、基本断らないようにしようと思っています。

「花より男子」道明寺司役でデビュー。写真:ぼくたちの映画シリーズ『花より男子』、原作:神尾葉子「花より男子」(集英社「マーガレットコミックス」刊)、監督:楠田泰之、脚本:梅田みか ©1995 フジテレビ

 思い返すと、20代途中までずっと“中二病”にかかっていたんでしょうね。「役者は、ドラマじゃなく映画だろ」と思っていましたし、「映画のほうが作品として価値がある」なんて言っていました(笑)。

 でも、今の事務所に入り、ドラマもやれと説得されてドラマもやるようになり、やってみたら楽しくて、今度はバラエティもと言われ、それも、やったら楽しくて。そしたら今度は、司会もと言われて、さすがに無理だと思ったんですけど、うまくだまされて、やるようになって。やっと“中二の3学期”が終わって、卒業しましたね(笑)。