「なぜ中学校はあれほど不誠実な態度だったのかを知りたい」
23日に弁護士を通じて説明した教育委員会の方によると、今後実施される第三者委員会の調査については終了後、結果を報告するが、2019年の調書の公開については、『今後検討する』というニュアンスでした。しかし、母親は、事件当時に学校がどんな調査を行って、どういった認識のもと、あのように不誠実な態度をとってきたのかを知りたい。第三者委員会の方には、その点を何よりも重視して調査していただきたく思います。そして、できれば調査終了後に、2019年の調書についても我々に公開してほしいと思います」
遺族によると、2019年6月、ウッペツ川への飛び込み事件が起きた翌日、爽彩さんの母親はY中学校の教頭から呼び出しをうけた。この時のやりとりも「第三者委員会の調査の判断の決め手」となるのではないかという。
教頭は証拠LINEを撮影し「調査します」と言ったのに…
「母親は、事件後、爽彩の携帯電話のLINEを確認し、加害生徒にわいせつな画像を送らせられたり、脅されていたことを知りました。そのメッセージについて、警察に相談に行こうとしたのですが、その前にY中学校の教頭にも『こういうものが見つかった』と報告したのです。教頭からは『イジメの証拠はあるんですか? あるなら警察へ行く前に見せてください』と言われ、学校のミーティング教室で爽彩がわいせつ行為を強要されているLINEの画像を直接見せたそうです。
教頭は『写真を撮らせてください。すべて調査します』と、イジメの証拠となるLINEメッセージや画像を1枚1枚、携帯電話のカメラ機能を使って撮っていました。母親はY中学校を信頼して警察よりも先に相談したのです。あの証拠のLINE画像をY中学校は間違いなく把握していた。それなのになぜ『イジメはない』という結論に至ったのか、真相を必ず明らかにしてほしいです」(同前)
旭川市がイジメの再調査をすると発表した翌日の4月23日、爽彩さんが最期を迎えた公園には生花が供えられていた。親子連れが手を合わせていたほか、ずっとその場を離れず涙する保護者もいた。
正当な調査がなされることを爽彩さんの母親をはじめとする遺族、そして子を持つ多くの保護者が願っている。
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