エヴァンゲリオンが完結した。25年かけて。初日に一人で観に行きましたよ、感慨深かったなあ。
……25年、覚えがある数字だ。そうですね、カープが25年ぶりに優勝した時に何度も目にした数字ですね。ああ、25年は長かったなあと遠い遠い目をして涙した……ことがもう5年前ですよ! 奥さん!
そもそも野球の暗黒時代ってなんだろう
25年ぶりのあとカープは3連覇を成し遂げた。万年5位だの定位置Bクラスだの言われた(事実だ)カープが3年連続優勝ですよ。やっと掴んだ強さをスルメのように噛み締め繰り返し味わいたく、シーズン後総括飲み会にて集まったカープ沼会のメンバーの一人がぽつりと「また暗黒時代に戻るのが今からこわい」と言った。「わかる」と頷くまわりの数人。
「戻ること前提なんじゃな」
「確かに永遠に優勝し続けるチームはないけぇなあ」
24年分の澱は応援の底に黒く染み付いてカープファンから離れない。私なんて古い映像の初優勝パレードで球団創設以来のファンであったろうご家族の遺影をかかえる方々を見ながら「ああ、ウチも次の優勝時は遺影側になっとるかもしらんが」と本気で思った。子供に「カープが優勝した時お母さんがおらんようになってたら写真をパレードに持ってって選手に向けてなー」と真面目に頼んだくらいだ。初優勝時の私の年であった小学生の子供にはピンときてなかったようだったが。
そもそも野球の暗黒時代ってなんだろう。優勝できない=弱い=暗黒、か。勝負の世界なのだから弱さは悪、それはそうかもしれないけども。優勝できるのは1チーム、それ以外は「優勝できなかったチーム」でしかないわけで。しかしドベより2位の方が勝った数多い分暗黒部位が少ないじゃんとか、CSに出る出ないの差はでかいとか、最下位は流石につらいなど野球心の光と影は優勝できなかったチームのファンにこそあるのだった。
最下位からの翌シーズン優勝、優勝からの最下位もあるので、それは暗黒「時代」とは言わないんだろうなあ、最下位だけど。やはり長く優勝できない苦しい年月を暗黒時代というのは仕方のないことなんだろう。弱いチームを応援し続けるのは心が折れそうになる時もある。暗黒部位に侵食される応援魂。1年1年また1年と暗黒が重なって気が付けば優勝したのは遠い昔。来年こそはとうなだれた頭を上げようとするも暗黒ミルフィーユは容赦なく押さえつけてくるからね。