学生服もスーツも、羽毛布団も洗えます!
学生服も洗えます。いや、むしろ、家で洗ってほしい。
ボクたちクリーニング屋にとって、じつは学生服を着るお子さんのいるご家庭は“おいしい”お客さまです。必ずクリーニングに出してくれるからです。
だから学生服の依頼がくると、どんなクリーニング屋でもいい加減な仕事を絶対にしません。「学生服がこんなにキレイになるんだったら、パパのスーツも、私のコートも、冬の毛布も……」と、お得意さまになってくれるからです。
それくらい、学生服は「絶対にクリーニングに出すもの」と思い込んでいる人が多いのですが、違います。家で洗えます。
しかも、あとで詳しく説明しますが、家で洗ったほうがキレイになるのです。
スーツも家で洗えます。 「家で洗える」とうたっていないスーツも洗えます。
ただ、仕上げがちょっと大変です。肩のあたりなどにキレイにアイロンをかけるのには難しい技術が必要だからです。家でもできなくはないけれど、それだけ手間をかけるならクリーニングに出したほうがいい、という人は多いかもしれません。
羽毛布団も家で洗えます。ただ、大きいので乾燥が大変です。これもクリーニングに出したほうがラク、と思う人がいるかもしれません。
シミ抜きはプロに任せるのがいい
取れないシミがついたものも、プロに任せるのがいいでしょう。シミ抜きは特殊な技術で、プロでないと扱いにくい薬品や特別な道具を使ってキレイにしていきます。自分で対応すると、余計にシミをひどくして服をダメにしないとも限りません。そのリスクをとって自分で対処するか、プロに任せるか。予算と手間と、服に対する愛着を天秤にかけて決めましょう。
要するに、家でも洗えるけれど、めんどうに感じるものや、ダメにしたくない大切な服は、「クリーニングに出そう」と自分の中で線引きすればいいのです。
そうではなく、家で洗えないと思い込んでやみくもにクリーニングに出すのは、クリーニング屋が言うのもなんですが、お金がもったいないと思います。
「でも、服の洗濯表示のタグに“ドライ”とあるから」という方がいます。
これは「ドライクリーニングできます」という意味で、「ドライクリーニングじゃないといけません」という表示ではありません。 ドライクリーニングに出すか、家で洗うか、自分で決めてください、という意味です。
洗濯表示は、各アパレルメーカーが最も慎重な基準を示していて、この通りに扱えばトラブルにならない、というリスクヘッジなのです。だから、かなり制限がきつくなっています。店員さんに聞くと、「私は家で洗っていますよ」と教えてくれたりします。そもそも、「洗濯表示なんて見たことなかった」「見方がわからない」という方のために、以下に示しておきます。
クリーニングに出すべきもの。皮革、レーヨン、キュプラ、アセテートなど。
すべてに共通するのはなんでしょう?
水に弱いことです。
水で洗えないものは、ドライクリーニングをしなければなりません。