主婦の方ならなおさら、普段自分がしているようなことを、こうやって男性がしてくれたら感激するに違いない。
これは口コミでも多く目にしたコメントの一つだ。いまだに暗黙の了解で“家事育児は女の仕事”という世の中、こんなことで感動してしまうなんて、今まで、男に尽くされるという経験をしてきた女性は全体の何パーセントいるだろうか。
無意識の中に「“尽くす”というのも女の仕事」という洗脳があったことに、はっと気がついた。
アフターフォローもすごかった
私は火照った顔でチェックアウトを済ませ、家路へついた。
帰り道の脳内ミュージックは、ドビュッシーの『月の光』だった。
真冬の17時過ぎは、もうすぐ夜という時間帯で、空に浮かぶ満月が妙に青白く感じた。
さっきまでの出来事が、夢の中でのことのようだ。頭が少しぼーっとして、ゆっくりしか歩けない。
ようやく電車に乗り込み、電車に揺られていた頃、またショートメールに3つメッセージのマークが付いていた。
ワタル 〈ななさんに出逢えて本当によかった。素敵すぎるから、ななさんに釣り合えるように男を磨いていく!〉
とことん細部まで行き届いたケアに、もはや感動するしかなかった。
今回、私が一番感動したのは、脱ぎ捨てた相手の服を畳むとか、女性が普段“するべきこと”と教え込まれてきたようなことをスマートにこなす所作だ。
もちろん性感も気持ちよくてよかったけれど、「このサービスのよいところは何?」と聞かれたら真っ先に、「今目の前にいる“私のために”優しい言葉をくれて、一生懸命気遣いをしてくれること」と答えるだろう。
そしてなによりも、彼らは「トキメく自分と出会える時間」を提供してくれるのだ。
日頃ストレスにさらされ、どうしても誰かに慰めてほしい……なんて時に、こういったサービスを利用する女性は意外に多いだろう。
更には、性感マッサージにおいても、女性がセックスの中で一番重んじる“前戯”を100パーセントで応えてくれる。
メンタリティのケア
パートナーのいる方で、普段淡泊な前戯に不満を抱いているという方は、きっと満足するに違いない。“身体のケア”から、傷ついた心を優しく慰めてくれ、更には、ドキドキさせてくれるという、カウンセリングとはまた違ったメンタリティのケアまで行き届いている。
彼らは、“セラピスト”と名乗るだけのことはある仕事をしてくれる。
ちなみにワタルはその後も、
ワタル 〈毎日本当にお疲れ様(ハート) 俺はこれからシャワー浴びるところだけど、ななさんはちゃんとお湯に浸かって疲れとってね(ハート)〉
など、時々気遣いのメールをくれている。