60歳だったら「『A子、産んでくれ』って言うと思う」
記事の#2で取材班は香月氏を直撃し、事実関係について聞いたが、香月氏はA子さんとの不倫関係自体を全面的に否定した。A子さんのマンションに2人で入ったことも否定していた。
だが、音声ファイルには生々しい男女のやりとりが記録されていたのだ。取材班は2本計43時間にわたる音声ファイルを康平さんの妹から預かり、内容を精査したところ、2人の深い関係を示す会話が録音されていた。
例えば、昨年8月15日の音声にはこのような会話があった。
〈A子「まだ生理が来ないから何か変だよね(笑)」
香月「変だよねーって脅さないで」〉
録音の中で2人は互いを「パパ」「A子」と呼び合い、時にはA子さんが「香月さん」「市議会議員としていいんじゃない」などとも言及している。
〈香月「もしさ、60だったら頑張るな。子供が20歳になるまでが親の責任だと思うんだよな。自分がつくった以上は責任がさ。今は大学まで出さないとさ。そういうことを考えたらさ。60だったら『A子、産んでくれ』って言うと思う」
A子「離婚してから言って!」〉
8月23日の録音には次の音声が。
〈香月「そしたらホテル行こうって言ってくれればいいじゃん。俺言ったじゃん」
A子「いや、許していたっていうか。好意はあったよ」〉
音声を聴いた康平さんの妹が語る。
「兄は、子供の親権のための離婚調停の資料とするため、この音声データを聞いて、文字起こしまでしているんです。音声データには男女の営みも残されており、いったい、どんな気持ちで作業をしていたのでしょうか。こんな音声を聴かされたら、生きる気力を失ってしまう気持ちも分かります」
2人の音声録音まで行った康平さんの行動の背景について、康平さんの親友の男性は、次のように説明する。
「千歳という街で、香月氏は市議会議長も経験した権力者でした。それでも康平は何が何でも子供の親権をとりたかった。それだけ子供を愛していた。さらに言えばA子さんのことも、それでも好きだったんだと思います。昨年末、一緒に飲んだときに『もし、A子が謝って帰ってくるなら、許そうと思う』って話していましたから……」