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 法務省の性犯罪に関する法整備を検討する刑事法検討会ではこうした従来では犯罪に該当しなかった盗撮行為の違法化も議論されているが、どこまで範囲を広げるかなど課題は山積みで法制化されるか見通しは立っていない。

「かわいい子やったら人気出る」スポーツ界の「原罪」

写真はイメージ ©iStock

 重い腰を上げ、当局とも連携しながら女性アスリートの権利擁護に努め始めたスポーツ界。ただ、ある捜査関係者は「もともと、スポーツ界が放置してきたことにも一因はあるのではないか」とスポーツ界の怠慢も批判する。

「美人アスリート」「氷上の妖精」などの表現で容姿端麗なアスリートを賛美してきたのはメディアであり、それを愛でる視聴者だったといえる。だが、それはスポーツ界の協力あってのことでもあった。

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 スポーツ団体のなかには競技以外のプライベートショットを掲載した女性アスリートの写真集を出版した団体もある。露出度の高いスポーツの某団体幹部が「かわいい子やったら人気が出る」と考え、女性アスリートをスカウトした秘話を過去にメディアで披露したこともあった。

 もちろん、単に容姿を讃えるのと、性的な目でアスリートを見ることには大きな懸隔がある。スポーツに興行の側面がある限り、好奇の目と全く無縁でいることも難しい。商業主義に毒された五輪と同様、スポーツの愛で方自体が曲がり角に来ているのかもしれない。

写真はイメージ ©iStock