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ステイホームの“副作用”に要注意!

 とくに今、注意してほしいのが、ステイホームやリモートワークが呼びかけられていることです。新型コロナウイルスの感染を抑えること「だけ」を考えれば、家でじっとしているのが「正しい」のかもしれません。しかし、家にこもりっきりでいたり、パソコンの前に座りっぱなしの生活を続けていると、健康維持の面では逆効果になります。体力が落ちると抵抗力も落ちるので、かえってコロナにかかりやすくなることも考えられます。

 にもかかわらず、国、自治体、医師会、テレビなどは、コロナの感染を抑えることに注力するあまり、こうした「自粛の副作用」には無頓着です。本来は、ステイホームやリモートワークを求めるのであれば、その間、どのように運動して健康を維持するかも一緒に広報すべきなのですが、そうした発信がほとんどありません。

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 実は、これは無視できない大きな問題で、臨床医に取材をすると、「コロナ禍で運動不足となり、生活習慣病が悪化してしまった人がたくさんいる」としばしば耳にします。また、高齢者などではコロナを怖がるあまり散歩や買い物にあまり出ないようになり、足腰が弱ってしまった人や、認知症が悪化する人が多いと多くの臨床医に指摘されています。筋力や認知機能の低下は要介護の要因にもなります。

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 コロナ感染抑止のことばかりを考えていると、国民の健康寿命がかえって短くなることもあり得るのです。コロナ禍にあっても、長く健康を維持しながら仕事を続けるには、どのような働き方をするのがいいのか。あらためて考え直すべき時期に来ているのではないでしょうか。

 そのためには、一人ひとりの“コロナ禍対策”も重要です。もし、「最近座りっぱなしで全然運動していないな……」と感じたら、1日合計60分ほど(歩数にすると8000歩ほど)体を動かす時間を作るよう、ぜひ意識してみてください。