昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

この寂しさはどこから…? “逃げ恥婚”で女性も「ガッキーロス」になった理由

2021/06/01

「うぉっ」。この日ニュース速報を見て、思わず声を出してしまった方も多いだろう。5月19日。そう、新垣結衣さんと星野源さんが結婚を発表した、逃げ恥婚(発表)記念日である。

 コメント欄やツイッターを見ると「めでたい」という祝福とともに「俺のガッキーが!」「青春が終わった」という悲痛なガッキーロスのコメントが続々。それだけでなく仮想通貨相場が暴落し、常に冷静沈着な日本テレビの藤井貴彦アナウンサーが、興奮のあまり噛み……。スターの結婚とは、世の中にこんなに影響を与えるものなのだと感動した。

“ガッキーロス”になった女性も多い

 私もその日の帰り、駅でサラリーマン2人組の「俺、明日から誰を支えに生きていこう……」という悲痛な会話を聞いた。

 わかる、わかるぞ。私もオバサンだが、祝福の気持ちと同時に、心の隅にふんわり寂しさが浮かんでいる。ちょっとしたガッキーロスなのである。

新垣結衣さん ©️AFLO

 改めてツイッターやコメントを追うと、女性でもガッキーロスという方はとても多い。もしかしたら星野源ロスより多い。「私のミューズが!」「星野源に取られた」「ガッキーはみんなのガッキー」など、熱い書き込みがズラリ。彼女の女性人気の高さは非常に興味深い。男性が高倉健に憧れるのと似ている……のか? ううむ、ちょっと違う気も。どちらにしても、郷ひろみの「お嫁サンバ」ではないが「ひとりのものにならないで」という気持ちになるスターである。

 私の彼女のイメージは「少女剣士」である。ガッチリした肩幅。すらりと伸びた手脚。きりりとした眉毛。爽やかかつ勢いのある高い声。ガッキーの水着写真集を見たいとはこれっぽっちも思わないが、袴姿の写真集が出たら迷わず買うだろう。ドロリとしたエロスを感じないし、濡れ場を見たくない女優さんナンバー1。「逃げるは恥だが役に立つ」はギリギリOKゾーンだった。

挑戦と成長を繰り返すガッキー

 多分、彼女の出演作が、恋愛を主軸にしたものより成長ドラマのほうが多かったからだろう。私が「良い女優さんだなあ」と意識した最初の作品は、2007年の「パパとムスメの7日間」。パパ役の舘ひろしと心が入れ替わるドラマで、ガニマタでオッサン言葉を話すガッキーがとても微笑ましかった。

 その後も、「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」、「フレフレ少女」、「リーガル・ハイ」、「空飛ぶ広報室」、「ミックス。」など、挑戦と成長を繰り返す彼女は、スクスクと伸びるタケノコのようで本当に眩しかった。