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山奥の別邸にB子ちゃんを連れ込んでいた

 ヤマモト被告は既婚者で、家族と暮らす大阪府内の自宅には妻と子供、孫も同居している。一方、工場の実権を握った当初は、自宅から車で1時間ほどの距離にある山奥のC子さんの家で頻繁に過ごす生活を送っていた。当時、C子さんと親しげに過ごすヤマモト被告の姿を近隣住民が目撃している。

「C子さんはヤマモトを寵愛しており、自身は4、5年で会社経営から退き、老人施設に入りました。C子さんから会社の経営権を譲り受けたヤマモトはC子さんの家も譲り受けて、“別邸”とした。その後は、週5日をその“別邸”で過ごし、2日だけ自宅に帰る暮らしを続けてきました。そして、この山奥の家にB子ちゃんを連れ込み、わいせつ行為を繰り返してきたのです。

ヤマモト被告の別邸 ©文藝春秋

 経営権を握ったヤマモトは従業員に自分のことを『会長』と呼ばせ、何か気に入らないことがあると大声で怒鳴り散らし、自身は『暴力団とも交流がある』と吹聴していました。給料は手渡しなのですが、自分に反論する者はことごとく減給する。自分の家の引っ越し作業に社員を駆り出した揚げ句、冷蔵庫の運び出しが遅かった社員に減給処分を下したり、会社で行われるバーベキュー大会や餅つき大会への参加を拒否した社員も減給にしていました」(別の元従業員)

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工場の従業員だったA子さんを愛人として囲うようになった

 ヤマモト被告は頻繁に、高級車レクサスで工場に出勤し、C子さんから譲り受けた“別邸”以外に複数の別荘を所有。「金ならある!」と、ヤマモト被告は常に豪語していたという。元従業員が続ける。

ヤマモト被告が経営する会社がはいっていた工場 ©文藝春秋

「でも、その金だって、炎天下の中で、僕らにきついノルマを課して手に入れた金でした。ギリギリの環境の中で事故を起こしてしまい、指に大怪我を負ったにもかかわらず労災が下りなかった社員もいます。税務署に入られたこともあった。そんなヤマモトが、愛人として囲っていたのが、工場の従業員だったA子さんでした。でも、A子さんも苦労された方なんです」