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みんなと一緒に「勝ちに行く」

──凌ぎ合う空気作りをしながら全体の熱量を引っ張ってくれる、頼れる座長とのタッグ。

品川 そこがまさにこの舞台の目指すところというか、一番の魅力だしね。もちろん一緒にひとつの作品を作るわけだけど、ただ仲良くやるんじゃなくて、みんながこの舞台稽古の中でそれぞれのライバル心、「こいつに負けたくない」とか「ここからもっと売れたい」とか、あとは「他の舞台に負けないぜ」とかの思いがぐわーっとここの集合体になって、で、一回みんなでちゃんとギスギスして、最終的には「俺らで勝つぞ!」っていう。ヤンキーものにある友情、ライバル、殴り合い、「バカ」とか「この野郎!」とか思ってることは全部言葉にして言う爽快さ。そんなのをリアルに体感していくのが気持ちいいんですよ。

 

 僕自身もそう。やっぱり「やるからには負けたくない」っていう気持ちと、でも大人ですから優れた先人にはリスペクトもある。どっちも混在しているのが一番いいと思うので、その混在したパワーが舞台になって、熱量になって、お客さんに刺さってくれるといいなと思います。原作、ドラマ、アニメ。自分は……それぞれに対して「戦う」って意識よりは、みんなと一緒に「勝ちに行く」って感じかな。俺たちの創ったパフォーマンスとしての舞台を、原作を読んだ人、ドラマを見た人、アニメを見た人が「うわ、おもしれえ!」って言ってくれれば、いい。

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多岐に渡る活動。切り替えは行った先それぞれで

──それだけ没頭してる舞台の稽古を抱えつつ、ご自身の活動としては日々、相当多岐に渡っています。

 

品川 今はこの舞台と、ドラマの準備と、映画の脚本と、もうすぐ公開の映画のプロモーションと……って、全部同時にやってます。切り替えはもう行った先それぞれで。稽古場に来たら演出する、打ち合わせに行ったらアイデアを出す、空き時間があったら脚本を書く……の、繰り返しですね。一番失礼なのは僕が稽古場にいて映画のことやドラマのことで悩んでたりしちゃうこと。役者さんは自分のことだけ見ててほしい生き物だと思うので、絶対「えっ、他のこと考えてる。愛情注いでくれてないの?」ってなると思うんですよ。だから……それぞれにめちゃくちゃ愛情を注がなきゃいけないから(笑)、家に帰ったらドッと疲れますね。