昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

「嫌ですよね~。あれだけ独特の世界が仕上がっている作品」 芸人・品川ヒロシが「池袋ウエストゲートパーク」で初の舞台演出に挑戦したワケ

品川ヒロシさんインタビュー#1

2021/06/23

 漫才コンビ品川庄司の品川祐さんは“品川ヒロシ”名義で作家・映画監督としても活躍、数々の人気作を世に送り出しています。そして6月25日に幕を開ける舞台、「池袋ウエストゲートパーク」THE STAGEでは初の舞台演出にトライ。現在は本番を前に石田衣良原作の小説と昨年放送されたアニメ版を踏襲し、“最新系”のIWGPを生み出すべく日々リハーサル中。その活気溢れる稽古場を訪ね、役者たちとの創作の楽しさ、幅広い活動を実現させている秘訣などを語っていただきました。(全2回の1回目。後編を読む)

品川ヒロシさん

品川ヒロシ、大好きな『IWGP』で舞台初演出に挑む

──初めての舞台演出。そのきっかけは?

品川 とある知人……ご自身でキャスティングしたり映画制作なんかもされている方なんですけど、たまたまその方にお会いしたら「品川さんに仕事のお話がしたいです」って。しかもご本人は全然関係ないんですよ。自分の企画はさておきぜひ紹介したい人がいるからと言われて、なんかそうやって気持ちを寄せてくださるのもちょっと嬉しくてね、「じゃあ」とお会いしたのが(本作の制作を担当している)DMM STAGEの方。そこで「『池袋ウエストゲートパーク』の舞台をやるので演出をしませんか?」とお誘いいただいたんです。でもね、それまで僕は自分が舞台の演出をするなんて微塵も考えていなくて……。

 

アイデアを出したらほとんど通るんです

──ある意味、降って湧いてきた新しいトライだった。

品川 そうですね。でもお受けしたのはやっぱり大好きな『池袋ウエストゲートパーク』だったから。ドラマはDVD-BOXも持っていて、窪塚(洋介)くんが演じているキングを見て「やばいな」って思い、自分の映画にも出てもらっているぐらいに好き(笑)。小説も読んでますしね。でも同時にやっぱ「嫌」ですよね~。あれだけ独特の世界が仕上がっている作品、もはや伝説になっているような実写化があるのに、ここでまた新たに自分がやるっていうのは。とはいえ嫌な反面「でもやってみたいな」という気持ちもあって決めました。で、実際取り掛かってみたら、「普通は舞台ってこうなんですよ」って教えてくれるのかなって思ってたけど、DMMさんも演出助手さんも歌唱指導の方も、それが全くなんにもない(笑)。逆に言えば「こんなのどうですか?」ってアイデアを出したらほとんど通るんです! ということは、自由にやれっていうことなのか。じゃあ俺は自由にやるぞ、と(笑)。結果、アクションもラップもHIP HOPも映像も……「やりたい」と言ったことはほとんどできているように思います。それにしても全然舞台を知らない俺に思いのほか「NO」と言わない関係者のみなさんはすごいですよ(笑)。