石田衣良さんの人気小説シリーズ「池袋ウエストゲートパーク」(IWGP)が今年TVアニメとなる。
原作はトラブルシューターのマコトがストリートギャングのGボーイズと池袋で起こる様々な事件を解決するミステリー。実際の社会問題をタイムリーに取り上げるリアルさが人気を集め、シリーズは外伝をふくむ17作に。今でも年に一冊のペースで新作単行本が刊行されている。
「常に今の時代や社会って何だろうと考えながら書いています。すると面白いネタが引っかかる。IWGPは何を入れても読み物として出来上がる器なので安心して書けます」
監督・堤幸彦、脚本・宮藤官九郎、主演・長瀬智也という布陣で制作された2000年放送のドラマは伝説として今でも語られ、2017年には舞台にもなっている。
「ドラマに舞台、あと何があるのかなと思っていたときにアニメの話が来てびっくりしました。日本のアニメは本当にレベルが高くてクリエイティブな才能が集まっていると思うので、IWGPのアニメには期待してます」
アニメ化に際して「数々の傑作アニメを観てきた」とコメントを寄せた石田さん。
「覚えている一番古いアニメは『エイトマン』とか。そこからジブリ、『エヴァ』、『まどマギ』まで、名作とされるアニメはほとんど見ています」
今夏には文春文庫より傑作選が刊行予定。読者による好きなエピソードと登場人物の人気投票も実施中だ。
「僕が好きなのは「水のなかの目」(『少年計数機』収録)みたいなダークな雰囲気のタイプ。あとは「ワルツ・フォー・ベビー」(『電子の星』収録)のような泣かせ回。最近は「七つの試練」(『七つの試練』収録)のようにネットの恐怖を書くのも好きです。アニメ化をきっかけに、たくさんの人に小説を読む楽しみを思い出してもらえたら嬉しいです」
いしだいら/1960年東京都生まれ。97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞受賞。2003年『4TEEN』で直木賞。
INFORMATION
TVアニメ『池袋ウエストゲートパーク』
アニメ情報は 公式Twitter @iwgp_anime
人気投票は IWGP公式ページ http://www.bunshun.co.jp/pick-up/iwgp/