皇居の半蔵門前や新幹線のホームで、ときには地方で、雨の日も風の日もカメラを手にじっと雅子さまを待ち続けた“追っかけ”と呼ばれる女性たちがいる。1993年にご結婚前の雅子さまをお見かけして以来、追っかけ歴28年という白滝富美子さん(80)に、追っかけを始めたきっかけやベストショットの思い出、天皇陛下からあるお言葉をかけられた瞬間について伺った。(全2回の1回目/#2へ続く)
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報道陣に「私はお妃と関係ありません」
「雅子さまは外務省で勤務経験のあるキャリアウーマンで、これまで皇室に嫁いでこられた方々とは違うタイプ。イギリスでの研修留学中、日本からの報道陣のインタビューに『私はお妃と関係ありません』ときっぱり話していて、『どんな方が皇太子妃になるんだろう』と興味を持ちました」
きっかけは、雅子さまのご実家である目黒区の小和田邸へ友人とともに足を運んだことだった。1993年3月から「お妃教育」がはじまって以来、白滝さんは28年にわたって皇室の方々を撮影してきた。
「テレビで小和田邸は最寄りの駅から徒歩何分……と言っていたのを聞いて、ご実家まで雅子さまを見に行ったんです。最初は何となく、という軽い気持ちでしたが、雅子さまがとてもおきれいで。最初は小さなデジカメを手にして、気がつけば追っかけの世界に夢中でした」