昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

「最低でも2万~3万円のプレゼントを」“モテコンサル”を名乗る人たちへの強烈な違和感

その「モテテク」は相手にとって加害になっているかもしれない

2021/07/05

 最近、あまり「モテ」に興味がない自分のTwitterタイムラインでも、とうとう「モテコンサル」を名乗る人たちのツイートがやたらと散見されるようになった。

 なかには「経験上、職場の20代の女の子には3,000円くらいのものでも、こういうボールペンをあげると簡単に喜ばれる」と商品の写真とともに投稿されたツイートもあり、案の定、リプライ欄には「いらない」「困る」というコメントがあふれていた。ちなみに私もまったく同じ意見だ。

 そうかと思えば、今度は上記のツイートに反論するかのように、また別のモテコンサルを名乗る男性が「好かれたいなら20代、30代の女には最低でも2万~3万円のプレゼントをあげないと喜ばれない」と言い始め、ブランドバッグやミュール、財布やアクセサリーをプレゼントするよう勧めていた。

 これについても思うところは色々とあるが、まず、これらのツイートへの違和感の本質は値段うんぬん、プレゼント選びのセンスうんぬんではなく、「20代、30代の女」という主語の大きさ、さらに「職場の若い女性」への性的なアピールとして、それぞれの関係性を度外視した上でこれらの手段を「モテる」と不特定多数の男性に対して勧めている部分だと思う。

©iStock.com

プレゼントと言いつつ「見返り」を求めている

 私自身も似た経験があるが、「職場が同じ」でしかない歳上男性から突然、個人的な、それも特別な意味を持つプレゼントを渡された場合、恐怖を感じる女性は少なくない。

 人と人が恋愛関係に至るまでに必要なプロセスをすべてすっ飛ばして、「若い女性と(性的に)仲良くなりたい」というかぎりなく自分勝手な欲求を相手にぶつける行為は非常に暴力的であるし、「プレゼント」と銘打っておきながら明らかに「見返り」を求めているものである。

 以前勤めていた会社で私と仲の良かった女性の同僚は、上司である既婚男性から推定4万円のブランドバッグをプレゼントされたことがあった。同僚にどういう関係なのかを尋ねると、「食事に誘われて、立場上断れないので一度だけ応じたが、それ以上は何もない」とのことで、本人も突然の高価なプレゼントに明らかに困惑している様子だった。