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ドラゴンズ一筋! 氣志團・西園寺 瞳が生で見届けた“中日優勝の瞬間”

文春野球コラム ペナントレース2021

 文春野球を愛する皆さん、初めまして!

 氣志團というロックバンドの大きい方のギタリスト、西園寺 瞳と申します。

 ロートル・ロックバンドのギタリスト風情が何故ここに? と思われるかもしれませんが、自分、幼少期に近藤貞雄監督の野武士野球で中日ファンとしての産湯をつかい、以来今日まで、強い時も弱い時も病める時も健やかなる時もドラゴンズを一筋に愛してきた熱烈なドラキチであります。

 この文春野球も一読者として楽しませてもらってきましたが、ひょんなことから書き手として参加することとなり、嬉しい反面はたして皆さんに楽しんでもらえるのか⁉ はなはだ不安でもあります!

 どうぞお手柔らかに!

 という訳でどんな話をしようか色々と悩んだのですが、今回は一つドラゴンズの思い出話でも聞いてやってください。

熱烈なドラキチの筆者 ©西園寺 瞳

落合監督最後の優勝を生で見届けたい!

 時は2011年、落合政権最後のシーズン。

 その年の中日は首位ヤクルトに最大10ゲーム差をつけられるも、あの物議を醸した監督解任報道から破竹の勢いで勝ち続けて首位に立つと、10月の対ヤクルト4連戦に4連勝してマジックを2まで減らします。

 その後は巨人3連戦に横浜戦と4試合関東でのビジターゲームとなっており、東京在住の中日ファンとしては現地で優勝を体感する絶好のチャンスでありました。

「落合監督最後の優勝を何とか生で見届けたい!」

 スケジュールを確認すると、横浜戦が行われる日は何も仕事が入っていません。

 その前の東京ドームで優勝が決まる可能性もありましたが、とにかくチケットだけは確保しとこうとネットで探してみるも、もうその時点では全て売り切れ!

 もっと前からチケットを取っておけば良かったのですが、いつ何時急な仕事が入ってくるか分からぬ悲しき中堅バンドマン、オフの日もキャンセル不可な予定を入れるのはなかなかのハードルでして、野球観戦も数日前に「まだチケット買えるなら行ってみるか!」というパターンが多く、思えばこれが仇となりました。

「縁が無かったか……」

 と諦めかけたところで、

「イヤ! 縁ならあるではないか!」とはたと気が付きました。

 光栄なことにその年はTBSプロ野球中継のテーマソングに、我々氣志團の、それも自分が作曲した「Baby Baby Baby」という楽曲を使ってもらっていたのです。

 TBSの野球中継と言えば横浜主催ゲームが多いはず。調べてみるとその日もテレビ中継があるようです。

「うーん、ここでTBSにチケットを頼むのは禁じ手かもしれんが……このタイミングで自分の曲を使ってもらっているのも神様がくれたプレゼントかもしれない! これも何かの縁! ダメ元でお願いしてみよう!」

 悩みつつもレコード会社の担当者を通じて聞いてもらったところ、なんとチケットを用意してくれるとの返答が!

「ありがとうございます! もう一生TBS以外のテレビは観ません!」

 赤坂方面に向かって感謝の思いを心の中で叫びつつ、試合当日を迎えた私西園寺は喜び勇んで横浜スタジアムへ向かったのでした。