ちび子ちゃん、あーちゃん、ちぃちぃ鳴いていたちーちゃん
――それぞれの名前は、どんなふうに付けられたんですか?
「ちび子ちゃんは奥さんが、あーちゃんは子供がつけたんじゃないですかねぇ。ちーちゃんは生まれたばかりの頃、にゃーと鳴けなくて、ちぃちぃと鳴いてので、ちーちゃんと呼ぶようになりました。私はどちらかと言うと犬派で。うちは酒造りをしているのと、父親が猫が嫌いやったんで動物が好きでも自宅では飼えなかったんですけれど、小さい頃は同じ敷地内にあったおじいちゃんの家で飼っていた犬をかわいがっていました。でも、こうやって猫と暮らすようになると、猫もいいもんですね。犬派、猫派といいながらも、結局は動物好きやから、猫のいる生活は楽しい。一緒に遊んだりしてかわいがっています」
取材当日、まず出迎えてくれたのは、社長夫妻と社長の腕にどっしりと抱かれたパトロール担当のあーちゃん。取材陣を前にしてもおとなしくしている姿を見て、夫婦は「あ、怒ってないなぁ」「大丈夫や」とやりとりします。なんでも3匹は見ず知らずの人が苦手だそう。先日、クーラーの修理のために訪問した電気業者には終始、威嚇していたとのことです。
その後、社長の腕から抜け出したあーちゃんは、取材陣を観察することに決めたよう。少し歩き回りながら様子を窺っていましたが、キャットタワーの頂上に登って悠々と我々の行動を眺めます。広報担当のちび子ちゃんも遠巻きに眺めていましたが、すぐに慣れたよう。少し経つとキャットタワーに自ら登って、ごろごろと寝転がってくつろぎ始めました。
大変だったのは、もう1匹の広報担当・ちーちゃん。最初は姿すらも見せない状況で、晃社長に抱かれて取材陣のいる部屋へやって来たものの、脱出を試みようとします。が、社長の完璧な守備によって退路を塞がれるちーちゃん。一瞬の隙を突いて逃げたのも束の間、晃社長に連れ戻されてしまいます。