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「立憲より希望のほうがよかったのに」総選挙後も安定の珍言連発中

「立憲より希望のほうがよかったのに」総選挙後も安定の珍言連発中

総選挙から一週間の問題発言総まくり

2017/10/28

genre : ニュース, 政治

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小池百合子 希望の党代表・東京都知事
「今回の総選挙で鉄の天井があるということを改めて知った」

朝日新聞デジタル 10月24日

 政権奪取を目標に掲げながら、結局、大惨敗を喫した希望の党。代表の小池百合子氏は出張先のパリでインタビューに応え、「私の言動で不快な思いを抱かせてしまった。これまで知事選、都議選と完勝で来たが、今回は完敗です」などと述べた(『週刊文春』11月2日号)。

 フランスの新聞フィガロは、希望の党について「(政策)信条より、利己的な計算や利害によって作られた」と酷評、小池氏を「逃亡中の女王のようだ」と皮肉った(産経ニュース 10月23日)。

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 23日、小池氏はキャロライン・ケネディ前駐日米大使と対談し、惨敗した衆院選について「都知事に当選して(女性の活躍を阻む)ガラスの天井を一つ破った。都議選でもパーフェクトな戦いをしてガラスの天井を破ったかなと思ったけど、今回の総選挙で鉄の天井があるということを改めて知った」と語った(朝日新聞デジタル 10月24日)。

小池百合子都知事 ©白澤正/文藝春秋

「ガラスの天井」とは、資質や成果にかかわらず、マイノリティや女性の組織内の昇進を妨げる見えない障壁のことを指す。つい先日、稲田朋美元防衛相が選挙演説で「ガラスの天井にぶち当たって立ちすくむこともありました」と言っていた(『週刊文春』10月26日号)。小池氏も稲田氏も「女性だから」足を引っ張られたというのだ。

 その後、小池氏は「女性だからということと直接関係ない」とコメントしたが、だとしたら言葉の選び方が明らかにおかしいと思う(朝日新聞デジタル 10月24日)。無意識に言い訳が飛び出してしまったということだろうか?

若狭勝 希望の党・前衆院議員
「政治活動はいったんここで退く。引退でもいい」

産経ニュース 10月26日

 衆院選で希望の党公認で立候補して落選した若狭勝氏は、26日のテレビ番組で政界を引退する意向を表明した。若狭氏は小池百合子氏の側近として知られている。

©石川啓次/文藝春秋

 小池氏が率いる地域政党・都民ファーストの会を離党した音喜多駿都議は、24日のテレビ番組で「若狭さんも最後は排除されていたと思う」と指摘している(スポーツ報知 10月24日)。週刊誌の「小池氏から切られているとは思わなかったか?」という質問に「全然ありません」と強弁していた若狭氏だったが、結局は自らのキャリアを「リセット」することになった。ちなみに2015年の所得等報告書によると、若狭氏の弁護士としての収入は推定2500万円に上るという(『週刊文春』11月2日号)。

 政治をひっかき回すだけひっかき回して退場することになった若狭氏。彼が主宰する政治塾「輝照塾」は11月18日に2回目の講義が予定されている。行く人、いるの?

9月に行われた「輝照塾」の第1回講義。2回目はどうなる? ©三宅史郎/文藝春秋