漫画家・久世岳さんの新作『ニラメッコ』(白泉社)は、若手お笑い芸人が、もがき、苦しみ、ぶつかりながら夢を追い続ける姿を描いた青春グラフィティだ。累計150万部のヒット作で、TVアニメ放送中の『うらみちお兄さん』(一迅社)でも、久世さんは“大人の闇”をユーモアたっぷりに描いている。なぜ「笑い」を描き続けるのか? その理由を聞いてみた。(全2回の1回目/#2に続く

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坂元裕二の作品のおしゃれさに憧れる

──『ニラメッコ』には、「お笑い第7世代」のような、今どきの若手芸人が登場しますね。どなたかモデルがいるのでしょうか。

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©久世岳(白泉社)

久世岳(以下、久世) 特定の誰かをモデルにしたわけではありませんが、いろいろな芸人さんのインタビュー番組や舞台裏は参考にさせてもらいました。小学生の頃からお笑いが好きだったので、自分のなかの「お笑い芸人」のイメージで描いています。

 ストーリー構成は、「話数をまたいで1話につながる」というドラマでよく見るやり方を真似しました。最近だと坂元裕二さんの作品が結構好きで、ああいうおしゃれさに憧れています。