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“オリパラ特権”を持つ「大会関係車両」

 しかも平田氏が利用していた車両はただの公用車ではない。競技会場周辺などにある「大会関係車両等専用レーン」や「大会関係車両等優先レーン」を通行できるという“オリパラ特権”を持つ「大会関係車両」でもあるのだ。

「一般車両が専用レーンを走ったり、優先レーンで大会関係車両に道を譲らなかったりした場合は違反になり、大型車は7000円、普通車と二輪車は6000円の罰金が科せられ、違反点数も1点とられます。首都高でも大会期間中、『オリンピック・ルート・ネットワーク』という利用自粛を促す指定区間が設けられていて、一般車の料金は6時~22時の間は高速料金に1000円が上乗せされます。しかし、大会関係車両の高速料金は無料です。

 開催自体も賛否が分かれるなか、強制的な『大会関係車両優先』には、各業界から批判の声があがっています」(全国紙社会部記者)

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料金の値上げなど「どこ吹く風」で高速道路へ

 ちなみに、平田氏が自宅から内閣府へ向かった護国寺~霞が関インターチェンジの間にも、オリンピック・ルート・ネットワークの「自粛区間」が含まれている。平田氏の乗る黒のクラウンは、高速料金の値上げなどどこ吹く風で、いつもより通行量の少ない高速道路を走っていた。

五輪に関連する首都高規制(首都高速道路公式サイト)

 一方で、ある運送業界関係者は「首都高の高速料金値上げで一般道が渋滞し本当に困っています」とため息をついた。

「下道を使うと、高速を使わなかった一般車の渋滞に巻き込まれることが急増しました。下道ではこれまで見なかったような東京以外の都道府県ナンバーの車もたくさん見かけるようになりました。知り合いのタクシー運転手からは銀座付近の渋滞は特に酷くて、業務に支障が出ているという声もよく聞きます。そもそも一般市民の生活や仕事に業務にまで負荷を負わせてまで、五輪を強行開催する意味があったのか、どうか。関係者にはよく考えてもらいたい」

 これらについてRIZAPと平田氏に事実確認を行った。RIZAPからは下記のように回答があった。

ゴルフレッスン料は「念のため確認した上で適切に対応」

■平田氏が約450万円分のゴルフレッスンを無料で受けた事実について

「弊社のお客様の個人情報・プライバシーに関るお尋ねにつきましては、ご利用の有無を含め回答は差し控えさせていただきます。弊社のお客様の中に平田竹男氏が含まれるか否かも含め、弊社としてはお答えできないことを何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます」

■「beyond2020 マイベストプログラム」の第1号認証事業としてRIZAPが認証された経緯について

「弊社は『beyond2020 マイベストプログラム』の趣旨に賛同して応募を決定し、弊社の取組が自己ベストを目指す個々人の取組を支援する事業・活動であると認められたことから、第1弾認証事業となった5社のうち1社に選定されたものであります。弊社が認証を受けたことと、特定個人の弊社サービスのご利用の有無とは関係はございません」

 平田氏からも回答があった。

■RIZAP GOLF六本木店において無料でゴルフレッスンを受けたことがあるか

「毎月のレッスン料について適切に支払いがなされていると認識しております。但し、誤解を持たれぬよう、念のため確認した上で適切に対応してまいります」

■「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に係る交通輸送円滑化推進会議(第8回)」には「事務方幹部の朝夕の公用車による送迎(登庁・退庁)を原則中止」と記されているが、公用車で登庁したことがあるか。また、RIZAP GOLF六本木店へ公用車で訪れた事実について

「公用車の利用については、業務の必要に応じて適切に使用しているものと認識しております。なお、『事務方幹部』には内閣官房参与は含まないと聞いております」

 また、RIZAPを『beyond2020 マイベストプログラム』に認証した理由についての回答はなかった。

 首相のブレーンでありオリパラ事務局最高責任者による公私混同の実態。東京五輪は、果たして誰のために開催されたものだったのだろうか。

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