欲求には勝てない?酒とタバコでやらかした鉄道マン
嗜好品もときにトラブルのもとになる。2021年8月、走行中の列車内で名古屋鉄道の車掌が加熱式たばこを吸っていたことが発覚した。報道によれば、名古屋本線の国府~本宿駅間を走行していた快速特急の車掌が、列車最後尾にある乗務員室で、加熱式たばこを約2分間吸ったという。列車は8両編成で、約70人の乗客が乗っていた。車掌は2月ごろから複数回車内で吸ったことを認めており「我慢できなかった。加熱式なら煙やにおいが残らないと思った」と話しているという。
タバコだけではなく、酒のトラブルもある。2012年6月、愛知環状鉄道の運転士が、勤務の前に行うアルコール検査を車掌に受けさせ、検査から逃れていたというのだ。運転士は他の乗務員らと前日深夜まで飲酒をし、勤務前の検査を逃れ、通常業務についたという。幸い事故は起きなかったが、万が一の事態につながっていたら…とヒヤッとする。
酒、たばこ関連のトラブルは世間に大きなインパクトを残す。「たばこの名鉄」「酒の愛環」などと鉄道会社自体に良からぬレッテルが貼られ、鉄道ファンにいじられ続ける運命となっては最悪だ。
三角関係のもつれで…京急社員による殺人事件
2020年7月、鉄道会社社員による凄惨な事件が起きた。京急電鉄の運転士だった男が、同僚である運転士をめった刺しにして殺害したのだ。一体なにが起きたのか。
2人の関係性は、とある女性の元カレと今カレ。その女性も京急の車掌で、社内恋愛の三角関係だったようだ。加害者は女性から別れを告げられ、その後彼女の部屋を訪れる。郵便受けの隙間から部屋を覗くと、被害者となった男と情事に及んでいるところを目撃。激昂し、刃物で男の心臓を貫いたというなんとも恐ろしい事件だ。
恋する気持ち、その情動は快特列車のように止められなかったとでもいうのか。鉄道マンやらかし事件簿の中でも、もっとも恐ろしい事件のひとつに数えられるだろう。
私たちの生活を便利に安全に運んでくれる鉄道。鉄道マンは人間、誰しも失敗はある。しかしながら乗客である私たちからすれば、安全に運行されることをただ願うばかりだ。