夢の田舎生活は順調だったはずなのに…
夫は熱狂的な車マニアで、家には10台ほど車が並んでいます。もともと大阪に会社があったようですが、広々とした土地で車に没頭したかったのでしょうね。敷地内には川も流れ、店もほとんどありませんから、まさに理想の環境だったのではないでしょうか」(近隣住民)
静かな環境は、夫だけでなく木本容疑者にとっても心地よかったようだ。田園が広がる風光明媚な田舎道を、小型の愛犬と楽し気に散歩する木本容疑者の姿が目撃されている。
「当初は夫婦2人で暮らしていた木本容疑者ですが、今年4月に娘夫婦から怜旺くんを引き取っています。娘夫婦が経済的に困窮していたとか、育児環境が悪かったということはなく、ただ怜旺くんの子育て環境を良くするために話し合い、決めたようです。それからは夫と怜旺くんの3人暮らしでした」(警察関係者)
加東市の公式サイトには「定住移住ガイド【子育て編】」もアップされている。そこには、広い園庭や特色ある保育を行う16カ所の認定こども園や保育園、幼稚園があり、子育て相談ができる窓口や、親子の交流の場になるような児童館などが紹介されている。確かに子育て環境はかなり整っているようだ。こうした“子育て世代に優しい土地柄”が、孫育てを後押ししたのかもしれない。
だが、夢の田舎移住ライフは理想通りにはいかなかった。
「酷暑のなか怜旺くんと歩き回っていた」
事件直前、酷暑のなかで木本容疑者がベビーカーに怜旺くんを乗せて1人で歩く姿が、複数の近隣住民に目撃されている。木本容疑者は「50歳には見えないくらい若々しかった」(前出・近隣住民)という一方、かなり小柄な体型で「暑い中、外を歩き回って大丈夫なのか」と心配する声もあがっていたという。
「怜旺くんはちょうど“魔の2歳児”で、イヤイヤ期だったでしょう? 50歳での育児は大変だったんじゃないかと思いますよ。元気な男の子だったので、一日一緒に遊ぶだけでクタクタになってしまうでしょうし。2歳くらいだと夜泣きや、早朝に目が覚める子も多い年頃ですから、お孫さんと一緒に暮らすことになってから生活リズムが一変したのかもしれませんよね」(前出・近隣住民)