紹介したアイテムが片っ端から売れていくことから、「つばさ売れ」というキャッチコピーを生みだした益若つばささん。人気絶頂期に結婚・出産し、その後、商品プロデュースに乗り出した。手がけたつけまつげは現在、世界中で販売され、累計販売数は約1500万個を誇る。益若さんの類まれなるビジネス感覚と、その裏で奮闘し続けた家族総出の子育てについて、また「結婚観」についても聞いた。(全3回の2回目/#3へ続く)
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プロデュース業は、子育てと仕事を両立させるために
――モデル、タレント、歌手、女優、プロデューサーなど、益若さんの仕事は多岐にわたります。一番得意なものはご自身で何だと思いますか?
益若つばささん(以下、益若) プロデュースが一番好きです。裏方気質というか、家でパーティーする時も飾り付けをしたり、台所にこもって料理をしている方が好きなんです。コスメから洋服、靴下、下着、生理用品……何でも屋だと思っているので、手がけた商品はかなり多いと思います。10年以上続いているブランドも多いんですよ。
――ちなみに、プロデュースした商品でもっともヒットしたアイテムは?
益若 「DOLLYWINK」というつけまつげです。これも10年以上続いているんですが、世界中で売られていて、累計販売数は約1500万個です。アメリカやヨーロッパ、アジアのドラッグストアでも「DOLLYWINK」コーナーに私の顔が使われているので、知らない間に自分の顔だけ独り歩きしている感じで。中国に行った時、「益若つばさは知らないけど、コスメコーナーにいる人なら知ってる」と言われました(笑)。タイでは女装家の方にも人気みたいです。
――自己プロデュース力を買われてプロデュース業に乗り出したのでしょうか。当時、読者モデルが商品を発売することも珍しかったですよね。
益若 あの頃は、神田うのさんがタイツとウエディングドレスをプロデュースしていたくらいで、芸能人でも商品を作っている方はそこまで多くなかったと思います。プロデュース業をやるようになったのは、子育てと仕事を両立させるためでした。事務所の人が、「子育てしながらお家にいてもできて、自分で子どもを食べさせていけるだけのスキルを養える仕事をしてもらいたい」と言ってくれたんです。それで立ち上げたのが、「CandyDoll」というコスメブランドでした。