離婚は絶対に「悪」で、「子どもがかわいそう」と言われたことも
――バックアップ体制が素晴らしい事務所ですね。実際、子育てと仕事はどうやって両立していたのでしょうか。
益若 前の夫と別居する前は、彼と私の家族でなんとか回しつつ、テレビの現場にりおん(益若さんの子ども)も連れて行ってました。お姉ちゃんがマネージャーのように付いて来てくれて、生放送中はりおんを姉に預けて……みたいな感じです。
別居後は、引っ越した先の目の前に幼稚園があったのでそこに入園させて、実家の家族にも住み込んでもらってフォローをお願いしていました。私一人で子育てと仕事を両立させることは不可能でしたね。特にりおんが小さい頃は本当に家族が連携して、総出で乗り切ったという感じです。
――当時は「離婚」や「シングルマザー」に対して今より風当たりが強かったのではないですか。
益若 離婚は絶対に「悪」で、「子どもがかわいそう」と言われたこともあります。それに「どっちかが悪い」みたいに、みんな白黒つけたがるんです。でも離婚は2人の関係性が変わったことで起きることなので、どっちにも原因はあるのかなって。私自身一緒に生活する中で相手の悪いところだけでなく、自分の足りない部分もたくさん浮かび上がってきました。今だったら回避できたこともあると思いますが、21歳で結婚して、うまくできなかったことがいっぱいあって。
再婚は「してもいいし、しなくてもいいな」
――どんなところにすれ違いを感じていたのでしょうか。
益若 うーん、そうですね。老後に私が動けなくなったとして、果たして私の介護やサポートをしてくれるのかなと思ったことがありました。その時、老人ホームのほうがいいかもとか考え出した途端、今のうちにしっかりお金を貯めなくちゃとか、わりと真剣にライフプランを考えだしたんです。あとは私がテレビに出るようになって色々な方のお話を聞く中で視野が広がったぶん、自分の未熟さや相手との価値観の違いも浮き彫りになったかもしれません。それでも前まではいつかは再婚できたらと考えていましたが、今はしてもいいし、しなくてもいいなって思ってます。