性的暴行、薬物問題…泥沼化するユチョン問題
8月に非難を集めたもう一人が、かつてK‐POPボーイズグループの人気をBIGBANGと二分した東方神起の元メンバー、ユチョンだ。
ユチョンは歌手兼俳優として旺盛に活動していた2016年に性的暴行の疑いで訴えられて以降、数年に渡って法廷闘争状態が続いている。
きっかけは、2016年6月、高級ルームサロン(キャバクラ)の従業員Aが店のトイレで性的暴行を加えられたとしてユチョンを告訴したこと。1年後に証拠不十分としてユチョンの嫌疑は晴れたが、ユチョンがAを虚偽告訴で訴え返し、それが無罪判決となるや、Aはユチョンに損害賠償訴訟を起こす泥沼の事態に発展。
2019年に裁判所はユチョンに5000万ウォンの賠償を命じたが、ユチョンは「個人の財産がない」として長い間返済せず、2020年にはAの要求で監置裁判(債務者が正当な理由なく財産明示期日に欠席したり財産目録の提出を拒否したりした場合に行われる裁判)が行われた。結局、ユチョンがAに対する損害賠償金と利子返済を済ませたのは、2021年になってからである。
ユチョンの“罪状”はこれに留まらない。Aさんとの法廷攻防中の2019年4月にも、ガールフレンドのファン・ハナと覚醒剤を服用したとして検察から拘束・起訴された。ユチョンは当時、涙の記者会見を通じて無罪を主張したが、足の毛から麻薬成分が検出され、麻薬捜査を前に除毛を行うなど、証拠隠滅の疑惑も持ち上がった。
2019年7月の1審裁判で懲役10ヵ月(執行猶予2年)を言い渡されて釈放されたユチョンは騒動を謝罪し、芸能界を引退する意思を明らかにしたが、半年後の2020年1月に撤回。タイや台湾、日本など海外でファンミーティングを行い、活動を続けてきた。
会社の法人カード使い込みも…
ところが、今年8月になってユチョンと所属会社との対立が表面化。日本のメディアが、ユチョンが所属事務所のリシエロ代表のK氏を業務上横領・背任などの容疑で刑事告訴する準備をしているというニュースを伝えると、K氏は、「ユチョンが約定を違反し、日本の会社と二重契約を結んだ」と声明を発表。法廷での対決を示唆した。
「これまでパク・ユチョン氏が会社の法人カードを個人的な遊興費や生活費に使ってきたにもかかわらず、問題視せず、20億ウォン(約2億円)を超える個人的債務問題の解決まで助けてきた」
「パク・ユチョン氏の専属契約違反による損害はもちろん、人間的な裏切りによって深刻な喪失感を抱いていたが、そこにさらに名誉毀損の被害まで受けるようになったため、立場を表明せざるを得なくなった」(K氏声明より)