2020年1月、検察はV.Iを在宅起訴したが、同年3月にV.Iが電撃的に入隊したため、裁判は一般法廷ではなく軍事法廷で行われることとなり、1年7ヵ月後の2021年8月12日にやっと1審判決が下されたのである。
「お客さんが来た」「やらせてくれる子たちを送って」
1審は、V.Iが2015年12月にバーニングサンの関係者らとやり取りした以下のSNSメッセージを根拠に、V.Iの売春あっせん容疑を認めた。
「女の子たちを呼べ。台湾からお客さんが来たみたいだ」「よくやらせてくれる子たちを(選んで)送って」「娼婦が2人来たら○○がホテルの部屋に案内して」(以上、台湾の投資家に対する売春あっせん状況内容)
「日本の方々に来週もまた来たいと言われるほどちゃんと準備しろ」「俺たちが知っている女性をもれなく呼ぼうぜ」「クラブに女の子が一人も残らないほど(みんな呼べ)」(以上、日本人投資家に対する売春あっせん状況内容)
なお、V.I側はこれらについて「単純なミス」「打ち間違いだ」と否定していたが、それらの主張はすべて退けられた形だ。また、2015年12月に飲み屋で酒を飲んでいたV.Iが、自分たちの部屋を覗き込んだ一般人に対して暴力を振るうよう同業者に教唆したSNSメッセージも証拠となり、特殊暴行教唆の疑いでも有罪に。さらにはV.Iが自宅で売春を行ったという容疑も事実として認められた。
裁判所は同業者がV.Iの家に売春女性を送った供述を指摘した上で、「女性がV.Iの家がどこか分からず、10分ほど迷ったため、V.Iが催促したメッセージ内容も確認した」「その後の供述でも、売春女性がシャワーを浴びた後、V.Iにコンドームをつけて性的関係をもったことが確認された」「2015年7月にも売春婦2人を自宅に連れて行き、それぞれ、部屋で売春をしていたという(売春あっせん女性の)供述も確保した」と説明している。
ほかにも、米ラスベガスなどでの常習的な賭博や、賭博資金を海外へ不法に持ち出した容疑、バーニングサン資金の5億ウォン(約5000万円)相当を横領した容疑など、検察がV.Iにかけた9件の容疑のすべてで有罪判決を受けている。