――どういうことですか?
「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ。ただ裁判中から思ってたんは、母親として防ぐ責任があっただろうということ。血のつながってない娘に、パンツ一丁で顔の上をまたがれたら息子だってそうなりますよ。それを母親は察知して、控えさせなきゃいけないんじゃないですか。それを放置してた母親の神経を疑う。普通そうでしょ?」
――絵里さんの母親に問題があるという認識ですか。
「もちろん申し訳ないことしたなとは思うよ。でもあんた母親として何してんねん、3人のなかで一番年上やろうがって。どう考えてもおかしいでしょ。犬や猫じゃないんだから。だからもうお前にも親としての責任あるやろって思いますよ」
「あの子にしたって遊びみたいなもんよ」
――絵里さんについてはどう思われていますか。
「あの子にしたって、遊びみたいなもんよ。普通だったらそんなことされたら、泣き崩れて『死にます』とか言いますよ。でもSNS見たらわかると思いますけど、(ショックを受けている)感じが全然ない。弁護士も『逆だ』って言ってましたよ」
――今後についてはどう考えられているんでしょうか。
「裁判が終わって、これでもう相手に変なことされることもないやろと思ってます。逆にそっちの方が怖いんですよ。訴えたことを仕返しされるんじゃないかとか向こうは心配してるみたいですけど、うちの息子はそんなことをする気は微塵もない。逆に向こうがSNSで騒いだりするもんだから、今は息子の曲も出しようがない状態。ここまで来るともう向こうが加害者だよ。こっちは被害者なの」
絵里さんは、村上の逮捕から9カ月が経った今も後遺症に苦しんでいる。
「村上と似たような背格好の男性を見ると、ビクッとしてしまいます。母が夜勤の時には家で1人になるのが怖くて、友人に家に来てもらったり。事件のことを思い出すと、体中に蕁麻疹がでるんです。これを忘れられる日が来るんでしょうか」
2021年3月に絵里さんと母親宛に村上から弁護士を通じて手紙が届いている。そこには「僕の償いの1つとして受け止めてもらえるかは分かりませんが、今後『MURVSAKI』としての音楽活動を辞めることに決めました」と書かれていたという。絵里さんや母親と、村上の親族の溝はあまりにも深い。(#3に続く)
