自民党総裁選への出馬を表明し、“二階幹事長外し”をぶち上げて大きな話題となった岸田文雄元外務大臣が、「文藝春秋」の独占インタビューに応じた。

 岸田氏は菅政権の現状について、「『総理の言葉が国民の心に響かない』など、様々な批判が聞こえてきます。国民政党を掲げる自民党にとって、国民との乖離は危機的な状況です。これは日本の民主主義の危機にもつながってきます」と指摘。

 コロナ対策については、菅政権が消極的な「ロックダウン」を積極的に議論する姿勢を見せた。

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岸田文雄氏 ©時事通信社

「コロナ禍に適用するかは別として、将来的な危機に備えたロックダウンの法制化は必要です。21世紀は『感染症の時代』と言われ、SARS、MERSなど、この20年間ですでに多くの感染症が発生しています。新型コロナを乗り越えても、次の感染症は必ずやって来る。その時に備えなければなりません」

 そのうえで、菅政権ではまったく進まなかった憲法改正についても言及した。

「憲法改正は絶対に必要だと思います。国家危急の事態に対応できる憲法にしなければ、民主主義そのものを守れなくなってしまう。野党はロックダウンの議論と一緒くたにして『改憲反対!』と叫んでいますが、そうしたレトリックはいけません」