贔屓チームの成績が振るわない時、皆様はスポーツ新聞をどのようにご覧になるでしょうか。

 勝敗・成績に関係なく常に隅々まで熟読玩味するという方も、もちろん多くいますよね。新聞にはその日の試合のことだけでなく、選手の個人成績ランキングなども掲載されていて、それが日々変わっていくのです。道新スポーツ(サンケイスポーツ)なら6面の下3分の1くらい、「プロ野球データBOX」と見出しのあるコーナーですね。ここを読み飛ばしていたら、タイトル予想などもできません。

 とは重々承知しているのですが、私は今シーズンほぼ読み飛ばしてしまっておりました。

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リリーフ投手の表の一番てっぺんにいた男

 つまりファイターズの成績が振るわないということはファイターズの選手達の成績も思わしくないということで、「部門別3傑」なんていうところを見ても「柳田(ソ)」とか「マーティン(ロ)」とか、「近藤(日)」なんてのはない訳です。投手陣だって、上沢直之も伊藤大海も頑張っていますが山本由伸みたいなとんでもない人がいるし、今年は宮西尚生も元気ないし……今このページを見てもあんまり楽しくないな……。

 というヘタレな思い込みのせいで、気がつくのがまるで遅れてしまったのです。

「部門別3傑」の下、「救援投手」「個人HP」のランキング。そこをある日ふと眺めて、己の目を一瞬疑いました。「パ個人HP」の一番上に、「堀(日)」とあるではありませんか。え、え、ファイターズの堀瑞輝ですか。堀瑞輝が今現在の暫定最優秀中継ぎ投手なのですか。ほ、堀くん、君いつからそこにいたんだ一体。

堀瑞輝

 いや、シーズンの最初からコンスタントに同点や僅差リードのホールドシチュエーションで投げ続けているのを、もちろん観ていたんですよ。今日も危なげなく無失点だった頼もしくなったもんだなあ、なんて思ってたんですよ。なのに、それを全部積み重ねていったらリリーフ投手の表の一番てっぺんに彼が来た、という事態をまるで想定していなかったのでした。

 ファイターズ戦以外も全部細かくチェックしている訳ではないので、他チームの投手がどのくらい投げているのかを判っていなかったというのもありますし、平良海馬とか佐々木千隼とか、特に注目を集めた投手たちに気を取られていたのもありました。しかし一番大きな理由は、先ほどもちょっと書きましたが「宮西尚生が不調だったから」だという気がします。

 13年連続50試合登板、ファイターズ不動のセットアッパーとして君臨し続けてきた彼でしたが、今年はシーズン序盤からホールド失敗が目立ち、ファームで再調整なんてこともありました。かつての定位置8回のホールドシチュエーションはブライアン・ロドリゲスや井口和朋に譲り、ビハインドでの登板も今は珍しくありません。

 HPランキングで他チームのライバルと競えるのは宮西尚生だけ、という感じを何となく持ってたのですね。その彼が勝利の方程式から降りたのであれば、残る若いリリーフ陣はいわば「皆で頑張る」存在で、彼等の誰でも一本立ちで名を挙げるのはまだまだまだまだ先だろうと、頭から決めてかかっていたのです。お見それしました。本当に申し訳ない!