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「聖菜のこと心配しているんだよ」

——高校2年の時に妊娠がわかったということは出産するまで高校に通われていたんですか?

聖菜 そうです。両親と「高校は絶対に卒業する」と約束しました。だから臨月まで通っていましたね。

 電車に乗って学校に行っていたんですけど、周りからすごく見られました(笑)。制服着ているのに、マタニティマークをつけていたので二度見されたり。高校2年の最初で妊娠して高校3年の春に出産だったので、JKやれてたのは本当にわずかでした。みんな遊びに夢中なのに、自分だけ孤独というか、ひとりぼっちな感じがして寂しかったですね。

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——出産は安産だったのでしょうか?

聖菜 いえ、難産でした。出産は相当痛いから覚悟しなとは言われていたんですけど、想像を超える痛さで悶絶していました。赤ちゃんが出るときが痛いのかなと思っていたんですけど、陣痛の痛みが一番痛くて。全然産まれなさそうなので、促進剤を打ってもらって、3月20日に無事に産まれました。33時間かかりましたね。

©今井知佑/文藝春秋

——その時の気持ちはどうでしたか?

聖菜 今までの人生で味わったことのない気持ちでしたね。幸せで、幸せで、周りの家族も喜んでくれました。

——お父様には産まれてから何か言われましたか?

聖菜 産んだ後も気まずい関係が続いていました。仕事から帰ってきたお父さんに本心をきいてみたら「聖菜のこと心配しているんだよ」って言われました。お母さんとして、妻として、高校生として…17歳でいきなりたくさんのものを背負うようになった私を気遣ってくれていました。その気持ちがとても嬉しかったです。今では娘のベッドやベビーカーなど買ってくれて、とっても可愛がってくれています。

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