総裁選がスタートしましたが、私が好きなオヤジジャーナルに異変が……。

 タブロイド紙の「日刊ゲンダイ」と「夕刊フジ」。特徴をわかりやすく言うとゲンダイは自民党嫌い、フジは野党嫌い。このように正反対の印象なのですが、今回ある人物に対してはどちらも厳しいのです。まず夕刊フジの見出し。

『高市氏岸田氏 河野氏に教育的指導』(9月12日付)

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『河野 リベラル政権違和感』(9月15日付)

 保守的な論調が売りの夕刊フジは安倍氏推薦の高市早苗のほうがよいのだろうが、河野太郎に対しては「パワハラ」も取り上げ追及していた。

「夕刊フジ」「日刊ゲンダイ」から厳しく批判された河野太郎 ©文藝春秋

 では、日刊ゲンダイは?

『いかがわしい河野太郎 この男は危険だ』(9月15日付)

 ついでにゲンダイは小泉進次郎もバッサリ。『お笑い自民党総裁選 ヘソが茶を沸かす ポエム大臣の「党改革」』(9月17日付)

 ヘソが茶を沸かす! 久しぶりに見た! ゲンダイ師匠、相変わらずお元気です。

「日刊ゲンダイ」9月15日付の紙面

河野太郎は「異端児」なのか?

 両極端なタブロイド紙に批判される河野氏はそれだけ「異端児」という見方もできますが、読んでみたらそんなにカッコいいものではなかった。両紙の河野批判には共通点があるからです。

 夕刊フジは河野氏が《持論の「脱原発」や「女系天皇容認」を詳しい説明もしないで封印したこと》を大きく書いていた(9月12日付)。河野氏が保守にすり寄ってきたことを警戒しているのだ。一方の日刊ゲンダイは河野の政治家スゴロクは変節の歴史でもあったとして「いかがわしい」と評している(9月15日付)。

 つまり、どちらも河野太郎の変節漢ぶりを批判しているのです。